とうとうドコモからのiPhoneが現実のものとなった。
ドコモの料金政策次第では、日本の通信業界の収益性に大きな影響がでるので、非常に注目される。
ドコモが「大人なスタンス」で、3社がある程度の収益を確保しながら、おだやかな競争にとどめるのがメインのシナリオ。
従って、引き続き、通信業界は魅力的な投資対象だといえよう。
ドコモ発の安売り戦争が起こらないよう、ウォッチしていきたい。
ただ、もっと技術的な観点からみると、auの変化が一番注目かもしれない。
今回の5Sは対応周波数帯別に5つのモデルが用意されている。
auが利用しているプラチナバンドの800MHz帯(LTEで利用)がiPhone5Sで利用できることになった。
つまり、これで、auのiPhoneの「パケ詰まり」が一気に解消することが想定される。
ソフトバンクの900MHz帯にもiPhone5S対応したのだが、ソフトバンクにおいては、これを現状3G回線で利用している。また、ソフトバンクがAXGP(TDD-LTE互換)で利用している2.5GHz帯は対応していない。つまり、ソフトバンクのiPhone5Sは、電波的には大きな変化は享受できないことを意味する。
これは非常に残念だ。もし、TDD-LTEにiPhoneが対応したら、スプリントのこともあり、ソフトバンク株の価値は一気に高まっていたことだろう。
この楽しみは、次のモデルまでおあずけのようだ。
ただ、今後のiPhoneのTDD-LTE対応を見据えて、ソフトバンク株の押し目を拾っておくのは非常に有効な戦略だ。
(また、なかなか時期を読むことが難しいが、ソフトバンクにはアリババ上場という起爆剤もある。)
ということで、目先、iPhone5からiPhone5Sへの乗り換えは、ソフトバンクのユーザーよりも、auのユーザーにこそ、メリット大きいといえよう。
今回の新iPhone。一般的にはドコモが話題になるが、資産運用の観点からは、auに注目したほうがいいだろう。
auの株式は今回のドコモのiPhone騒動の中で過小評価されている。
増配や自社株買いなど、今後、楽しみな展開になることだろう。
中長期的な本命はソフトバンクだが、目先のauには注目だ。
アップル
売り上げランキング: 29,620
売り上げランキング: 29,620