2009年3月11日水曜日

CDSの誤解  トップアナリストでも理解していない・・・

UBS証券の後藤クレジットアナリストは、3月10日付の「UBS Investment Research
クレジット・ウィークリー」で以下のように主張している。

「3月20日から始まるiTraxx Japanの次期シリーズでは3月下旬に2,000bpを超える銘柄(パイオニア、西松建設、アイフル、武富士、オリックス)がインデックスから取り除かれる見通しである」

iTraxxの銘柄を決めるのは、従前からある流動性ランキングと
この3月から導入された2000bpルールだ。

2000bpルールによるものは、後藤氏が理解している3月ではなく、
2月の下旬の引け値で判定される。すなわち、武富士とアイフルですでに決定している。

一方、流動性が低いことを理由にインデックス落ちするものは、あと数日で明らかになる予定だ。
かりに、後藤アナリストの挙げているパイオニア、西松、オリックスがiTraxxから外れるとしても
それは流動性が低いと判断された場合であり、2000bpルールが原因ではない。

そもそも、3月20日にローンチされるのに、「3月下旬に2000bpを超える」ことを条件に
することができるわけがない。

CDS悪玉論は根強いが、ランキング1位のアナリストでさえ、
基本的な内容を理解していないのだから、
世間で誤解されているのも仕方がないのか・・・

UBSは早急に訂正レポートを提出するべきだろう。

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