2008年4月5日土曜日

ロングへの誘惑

昨日、ひどい結果になった米雇用統計をみたあと、
仲間と一緒に焼肉屋へ。

肉を喰らいながら、きっと今晩のNYは株安&債券高が
猛烈に進行するだろうなぁ、と考えていた。

ところが今朝起きてチェックしてみると、
債券こそ買われているが、引け値でダウはそんなに売られていない。
S&P500なんて上昇しているじゃん。
しかも、債券も2年7ヅヨ、10年11ヅヨのブルフラットだし。

この辺を整理すると、おそらく、キーワードは「ロングへの誘惑」だ。

先日のUBSの決算のときも似たような違和感があった。
UBSの決算の内容をよくみてみると、
評価損の下げがALT-Aにまで感染していたり、 冴えない結果だった。
しかしながら、増資の話やらモーゲージの分別管理を 材料に、
株は買われ、クレジットはタイトニング。

おそらく、投資家は水準感として、
株も安いし、クレジットも拡大しすぎていると認識しているはず。
そんななか、株ロング&クレジットロングにするための
判断基準が平時よりも甘くなっているものと推察される。
その結果、先日のUBSは、決算の内容ではさほどよくないのに
(実際に、格付け機関は格下げしている)、
株高&クレジットタイトニングの評価を得ることができたのだ。
まさに、「ロングへの誘惑」がなせるものといえる。

この「ロングへの誘惑」が、昨日の相場にも効いていると想像される。
つまり、各商品でマグマが溜まり始めているのだろう。
あと数日で発表されるシティの決算も、
こんな感じでやりすごすことができれば、
この数ヶ月続いた混乱の相場もひと段落つくかもしれない。

ファンダメンタルズを見失うと、相場のダイレクションを見失うが、
ファンダメンタルズではタイミングを見極めることはできない。

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