2008年9月30日火曜日

昨晩のアメリカはひどかったですね。
ワコビアがあんなことになるなか、NYダウはマイナス300ドル前後の レンジで推移。
うあんまり覚えていないのですが、売り込まれても、その辺が抵抗線に なって、
上はマイナス200ドル台の半ばというレンジ。
下値が固くなってきたなぁと思っていたところまでは記憶がある。
このへんでたぶん東京時間の夜中の2時ころ。

普段、ワタクシは自宅ではパソコンを2台使って、
1台は普通のメールやらネットやらにして、
もう1台で市況をチェックしている。

今朝は5時ちょっと前に起きたのですが、
なんかブルームバーグのほうが マイナス680とかいう数字なんですね。
表示しているデータが変わってしまって(これはよくある)、
ブラジルの株価指数かなと思ってしまったくらい・・・

数分でマイナス777ドル?

あれ?

ドル?

やっぱりNYダウなのか?

急いでティックチャートを表示すると、
昨晩、おそらく寝てしまった直後くらいから、 長ーい陰線が・・・・・
金融安定化法案が否決されたタイミングですね・・・


今回の米下院の本件否決に関しては、
投票の直前にブッシュ批判の演説がなされただとか
いろいろ説明されていますが、
本質的には、議員自身の選挙の問題があったと思う。


もうすぐ自分自身の選挙が控えているなか、
自分の地元の有権者に対し、ウォール街のやつらを
我々の税金で救う必要なんてないだろ?と
アピールしたい向きがたくさんいたのだろう。
自分だけが目立てると思っていたのだろうが、
結構、同じことを考えているやつが多くて、
結局、否決になってしまった・・・

経済学的にいえば、囚人のジレンマとか合成の誤謬といったところか。
自分の利益を追求したら、トータルでは不幸になってしまった。

みんな頭のどこかでは、このままでは世界がクラッシュして
しまうことはわかっていたはずだ。
今回の政策は、ウォール街のやつらを救うだけではないだろう。
放置しておけば、あなたへ投票してくれる有権者も、
たとえ彼がメーカーやサービス業だとしても 失業してしまうかもしれないのだ。
あなたは自分が目立つことと引き換えに、
大切な支持者の職を奪ってしまっている。
いったん否決になってしまったからには、
もっと無難な救済案までトーンを落とす必要がある。
くだらない条件がつくことで、不良債権の処理が 思ったよりも進まない
という状況が十分にありえるだろう。


民主主義は、平時には素晴らしいシステムだが、
ときに、特に危機のときには、
大きな過ちを犯すリスクが あるということがよくわかった。

この30日と1日は議会は休会だ。
この2日間で、米議員のみなさんには、
あなたは政治家として何をしたのかということを よく考えてもらいたい。


いま現在、NYダウは250ドル上昇で、米債は14毛甘。
マーケットは、あなたたちの猛省を促している。
そして、正しい判断をできると信じている。

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