2013年3月7日木曜日

シャープにとっての100億円、サムスンにとっての100億円


シャープはサムスンから出資してもらうことになった。

約100億円。

今年9月満期の転換社債の返済資金を確保するのに、シャープは必死だ。


これで、サムスンにしてみれば、スマートフォンとテレビ用の液晶(LCD)の確保には困らない。

なにせ、シャープは工場の稼働率が低いので、サムスンがLCDを買ってくれるというのならばいくらでも用意するからだ。




もはや、スマートフォンもテレビも高級路線ではない。

あのiPhoneでさえも、廉価版がでるという噂だ。

そのようなスマートフォン、テレビ向けの液晶(LCD)では儲からないのだ。


サムスンはより利益が期待できる有機発光ダイオード(OLED)に経営資源を振り向けていくだろう。

LCDはシャープから安く買えばいい。





シャープは、100億円出資してもらう代わりに、今後、LCDを安値で提供し続けることになる。

転換社債の返済のために、できることは全てやらねばならないからだ。

資金が集まらねば倒産してしまう。


サムスンにとっての100億円は大きいのだろうか?

サムスンは手元に3兆2300億円もあるのだ。

サムスンは、その膨大な資金のうちのほんの一部を対価にして、より戦略的な経営に集中していってしまう。









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