2013年12月27日金曜日

相場の大局観においては、米国債が道標となる


年末年始ともなると、相場予想が活発になる。

「もう株は上がりすぎだ」、「いや、今度は違う」。

「アベノミクスはまだ始まったばかりだ」、「もう一段の金融緩和があるはずだ」

「シェール革命だ!」


資産運用において重要なのは、他人の予想を鵜呑みにすることなく、自分で判断し、意思決定していくことだ。


そのうえで、当方が長年、重要視しているものを共有しよう。

相場の大局観においては、米国債が道標となる。




これはこの半年の米国債の利回りの推移だ。





こうみると、米国債の利回りが激しく上昇していることがわかる。

これは米国経済の力強い復活の兆しかもしれない。

おそらく、これは現在の市場のコンセンサスだろう。






ただし、重要なのはあくまで中長期的な資産運用だ。

大局観を養うためには、より長い期間で米国債の位置づけを考えるとよい。





このように、長期でみると、米国債は利回り低下の歴史である。

この紫のラインに何度も挑戦して、跳ね返された歴史である。

チャート分析を盲信してはいけないが、これは非常に強力な抵抗線といえよう。




見方を変えれば、米国債は世界の相場のエネルギーを反映する。

すなわち、80年代以降、世界の相場のエネルギーは低下していったのである。





今後、世界の相場のエネルギーが、本格的に高まるのか、または、再び、低下していくのか。

他人の無責任な予想に踊らされることなく、冷静に米国債を見つめることが大切だ。

米国債が道標となる。



80年代以降続いている延長戦の中なのか、真に歴史的な転換が迫っているのか

米国債を見つめていれば、あと少しで、相場のエネルギーの行方がわかることだろう。






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