2013年12月2日月曜日

異次元の金融緩和と円の未来


当方では、日銀の異次元の金融緩和に関して、非常に心配している立場だ。

この数か月の円安は、一定程度の弊害は認められるものの、

フェアに評価して、円安による日本株を誘発できたとみてよいだろう。


しかし、今後、日銀のバランスシート上での日本国債でどんどん増えていくことを
非常に懸念している。

日銀のバランスシートの質の悪化は、結果として円の価値を下落につながる。

円の価値の下落が一定程度で収まればよいが、リスクがあることを認めざるをえない。



みずほ証券の上野チーフマーケットエコノミストは、当方でも非常に信頼しているエコノミストである。

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彼が『いつまで「量的・質的金融緩和」は続くのか? ~ 重要なのは「人」の交代』というレポートの中で、鋭い指摘をしているので紹介したい。


****ここから引用****


黒田総裁は時期尚早の金融緩和停止や金融引き締めには、きわめて慎重な姿勢をとり続ける可能性が高い。

利上げが5年間回避されるだけでなく、「量的・質的金融緩和」についても5年間の任期中、このまま淡々と続けられる可能性も否定できない。

その場合、13年末に200兆円、14年末に270兆円という見通しを日銀が示しているマネタリーベースは拡大を続け、年間70兆円の上積みペースが維持される場合には17年末に480兆円に達する計算になる。

この数字は今年7-9月期の名目GDPである482兆9,859億円と、ほぼ等しい


****ここまで引用****


これのバランスシートが現実になるときの、「円」は「信認」を維持できるのだろうか?


当方では、ここもと円安が急に進行しているものの、一定程度の外貨建てポジションを保有しておくことが、資産運用において、非常に重要だと判断している。

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