著者の柴山政行氏は、経済誌のコラムでは非常に鋭く、また面白い考えを提示していると思っている。実際、それらのコラムが興味深かったので、本書を手に取った次第。
しかしながら、このGoogle経済学は、2重の意味で失敗しているように思う。第一に、Google本としても経済学本としても、非常に内容が薄く、それらに関心がある読者にとっては、おそらく知っていることばかりで構成されていることだ。この本が役立つ読者層とはどういうものなのかまったくわからない。
第二にサブタイトルも不適切だ。「10年後にトップに立てる新経済学入門」とはどういう意味なのか?トップとは何のトップだろう?仮に、会社組織のトップというならば、少なくとも新人でさえ、この本の内容レベルのことを理解していなければ不味いと思われる。逆に言うと、この内容を理解することで10年後にトップに立てる組織なんてあるのか?という疑問を抱かざるを得ない。
ただ、今回は内容の薄い結果になってしまったが、経済誌では良いコラムを提示しているので、次回作は手にとって確かめたいと考えている。
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