2013年6月13日木曜日

金融緩和時代の運用の終わりを意識しよう



日本にいると異次元の金融緩和の真っ最中のような気がするものだ。

だから、下がったところを買い向かってきた人が多いのではないか。

この数か月続いたアベノミクスのもとでは、それで勝つことができていたから。


今週も、日本銀行が追加の緩和をしなかったから、相場が下がっていると解釈されがちだ。

それも要因のひとつかもしれない。


ただ、ここもと起こっていることの本質は、FRBの壮大な量的緩和の出口に向かっていることだ。

その反応が、厳しい相場を生み出している。




金融緩和のもとでは、さまざまな資産が値上がりしやすい。

市場参加者は、資産の値上がりをエンジョイし続ける。

しかし、金融緩和をいつまでも続けるわけにはいかないのだ。

中央銀行のバランスシートは無限ではないのだから。



資産の価値は将来に期待されるキャッシュフローで決まる。

そのキャッシュフローの見積もり方や割引率に多少の流派はある。

ただ、そんなのは誤差のようなものだ。

金融緩和のもとで、価値以上の極端な価格をつけてしまっているものが問題だ。

金融緩和プレミアムだ。



ここもと起こっているのは、FRBの金融緩和の縮小を控えた、巻き戻し、ポジション解消だ。

金融緩和のもとで価値以上に価格が上がりすぎているものは、金融緩和が縮小することを見据えて、調整されなくてはならない。

金融緩和プレミアムは剥落する。

ただ、リーマン・ショック以降、ことあるごとにFRBはサポートしてくれたので、あちこちで歪んだポジションが構築されてしまっており、その量は甚大だ。



まだ、巻き戻しが終わった感じはしない。



特に今は流動性が落ちている。

乏しい流動性のもとでは、ボラティリティが大きくなりすぎる。

いまは、ナンピンして自分のバランスシートを大きくするのは得策ではない。

中途半端なナンピンをしていると、このあと起こるであろう大相場からはじき出されてしまうだろう。

底値を捉えるのは快感だ。

ただ、最も大事なことは底値を捉えることではない。

帝王ソロスが言っている。

「まず生き残れ。儲けるのはそれからだ。」




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東証マザーズで記録的な損切り。。。まず生き残ろう!


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