2015年4月19日日曜日

オオカミ少年の童話では最後に本当にオオカミがくる - 日本の異次元緩和の行く末 池尾和人・慶応大学経済学部教授

国債をあまり大量に発行したら、「国債価格が暴落するのではないか」と言われてきましたが、そんなことはこれまでは全然起きていない。「国債暴落」なんてイソップ童話の「羊飼いと狼」と同じで、オオカミ少年が言っていることに過ぎないと嘲笑する人もいます。でも、この童話では最後には狼が本当に来るんです。永久に狼が来ない、という話ではありません。


日本の家計が保有する金融資産規模は約1600兆円とか1700兆円とされますが、そのうち家計も住宅ローンなどの負債を抱えているから、それらの負債を引くと純資産は1300兆円くらいです。これに対して、政府が抱える債務のうち、公的年金などが保有する国債は資産でもあるということで、それらを差し引くとネットの債務は650兆円。すなわち、上述の間接保有の構造からすると、家計純金融資産の半分は国債消化に充当されている


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このままでは将来、日本は深刻なインフレに直面する 池尾和人・慶応大学経済学部教授に日本の異次元緩和の行く末を聞く


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