2008年10月22日水曜日

国家への信任が同時複合的に揺らいだ

今日の午前中の株の下げなんかは、 
昨晩のNYの動きからすれば まさにイメージ通りだったのではないだろうか。  
だから注目点はユーロが1.3ドルを割るか否かという 雰囲気だったともいえる。 

ところが、昼ぐらいからおかしくなってきた  
・香港の某会社が未承認の取引で大損こいたらしく  
  当局から検査されている?  
・韓国株式の爆落  
・ユーロが1।3ドルをブレイクすると、  
  ストップを次々と誘発しながら売り込まれた  
・エマージングのソブリンのCDSが急激にワイドニング  
・アルゼンチンのデフォルトのうわさ 

こんななか日経平均も大幅に下げ、  
iTraxx Japanはあの10月10日の水準まで悪化してしまった。 

いまの市場のテーマは「国家vs市場」だ。 

公的資金が注入されて、なんとなく緊張感が緩んだ雰囲気が 続いていたが、 
まだ終わっていない。  
そもそも一連の救済策を通じて、 
国家は市場を支え続ける ことができるのか? 
という疑心暗鬼になってしまったのが  
今日の相場だったのではないだろうか?  

国家への信任が同時複合的に揺らいだのだ。

2008年10月13日月曜日

英政府は資本注入を決定!

英政府がRBS・HBOS・ロイズTSBの英銀3行に合計370億ポンドの資本注入を行うと発表した。  
おかげで、いまのところ欧州株は銀行株に主導される格好で爆騰中だ。  
FTSE(イギリスの日経平均みたいなやつ)は+5%を超えている。 

週末のG7で道筋はついたわけだし、 
アメリカのポールソンも こういう素早さを示してほしいものだ。 
とりあえず、このままアメリカで変な動きがなければ 
明日の日本株も期待できそうですな。 

ちなみに、例の組み合わせの金曜のパフォーマンスは、 
日経が約10%の下落なのに対し、○○ッ○○はなんと+1।6%。 
日経の下落幅よりはマシであれば儲かる作戦なのに、 
プラス圏に浮かぶとは驚きました・・・ 

みんなが弱気のときこそ、勝負すべきなのだなぁ

2008年10月10日金曜日

ブッシュ:「米連邦準備制度は数千億ドルの資金を注入している」というヘッドラインだ!

すごい戻している!
なにか出たのか?
ダウはさっき8000ドルを割れたのに、いま8550ドルだ!

ブッシュに反応しているのかな?
ちなみに、The president wants to "assure"the country that Treasury Secrerary Henry Paulson and other administration officails are making "every effort to stabilize our financial system" らしい。 なんでもアリってことですね。


ロイターから「GM:検討中の選択肢い破綻は含まれてない」って。
たしかに昨晩の下げはGMが爆発させたけど、
そりゃ自ら破綻することを検討しているなんて言わないだろうし・・

2008年10月8日水曜日

モルヒネ大量投与でも・・・

さきほど、六ヶ国の中銀が協調利下げを発表した。 
アメリカの緊急利下げはもう前日から切望されていたわけだが、  
ほかの中銀も一丸となることでインパクトを高めてきたものだ。  

このヘッドラインが流れた瞬間、  
あちこちで歓喜の雄たけびがあがり、みんな笑顔になった。 
NY株の先物はみるみる上昇し、米債券もいったん売られ、 
この数日続いていた緊張がいくばくか和らいだ。 

去年から続く金融危機への対応のために、  
米中央銀行は果敢に利下げを実施してきたため、 そうそう下げられるものではない。 
ガンの患者に無制限にモルヒネを投与できないのと同じだ。  
そんななか、患者の苦しみがあまりにもヒドイので、  
眼前の苦しみをとりあえず何とかしようと、 
担当医だけではなく病院中の医者が協力したのが 先ほどの協調利下げだ。  


それなのに、株の先物は天に向かって投げたボールのように、 
また地上にむかった落ちてきてしまっている。 
教科書の理論であれば、ここまでの劇薬を使ったのだから、  
今日くらい、患者は元気であったはずだ。  
天に向かって投げたボールはどこまでもあがっていくはずだった。  

それなのにいま現在、NY株は上昇どころか、  
また前日比マイナスの世界へ。 


朝起きたあとのショックを軽減しようと 
夜中に何度もブルームバーグをチェックするから、 
また今晩も寝不足に・・・  
つーかテンション上がりすぎて寝られないし・・・ 
体内時計がNY仕様になっている・・・

長い長い下ヒゲ

今日の日経平均は一時1万円を割れてしまった。 
これは4年10ヶ月ぶりのことだという。  
株が日本の富のすべてではないけれど、  
日本の魅力を示すものさしになるとするならば、  
我々の4年10ヶ月の成果が吹っ飛んだことになる。 
終値は前日比-3।03%の10155.90円。 


ただ、個人的には今日の日本株はかなり健闘したと思う。 
今日は終値よりももっと下まで売られたから 1万円を割れたということだ。  
一方で、誰かがその不安の極地からリスクテイクしているから、 
終値は底よりも上方に位置している。 チャート的には、下ヒゲが長い状態だ。  

たとえば、今日の終値が今日の一番安かったところだと 事態は非常に深刻だが、 
そうではないことがポイントだ。 
ワタクシはチャートは好きだが、 妄信するわけではない、というスタンス。 
しかしながら、足元のようにファンダメンタルズを 吹っ飛んで価格が下落していく局面では、  
チャートが重要な目安になると考えている。 
今日のような長い長い下ヒゲは リスクテイカーが戻ってきていることを意味する。 


実はその前日のNY株式も長ーい下ヒゲだった。  
日中に-800ドルまで売られて、引け値は-300ドル台まで戻している。
前日比で300ドルも下げればヒドイ相場にみえるが、
鋭く戻してきたほうを評価すべき展開だったと思う。

いまのNYは前日比-0।13%。
やっと値動きが小さくなってきた。 さきほどは前日比プラス圏ですらあった。

今日の日本では、日経平均が下がるなかでも、 力強く買われている銘柄も目立っていた。
全面的に強気にはなれないが、 銘柄選別的に仕込みはじめるほうがいいかもしれない・・・

米金融安定化法案が成立しても株が下がるのはなぜか?

*10月6日の深夜に友人向けに書いた内容です。

巷では、その法案の実効性についての議論が盛んだ。  

あまりうまくワークしなさそうだから、 金曜のNY株は下げたのだ、という主張が 

今日は多かったように思われる。  

資産の買取価格を高くすると政府(国民)の負担が増すし、

価格を安くすると金融機関は損失が大きくなるので、 売ってこない。

だからなかなか処理が進まないのだと・・・・ 

一理あるだろう。

ただ、個人的にはもっと重要なポイントが2点あると 考えている。

①SECが8日から株の空売り規制を解除すると発表したこと  

 これで、先行き株が下がると思っている筋は、  

 空売りができるようになれば、ガツンガツンと  

 下げが加速すると読んで、保有している株を売っている。

②資金化ニーズ  

 LIBORが吹っ飛んでいることからもわかるように、  

 手元にお金がない人が増えている。  

 以前なら、資金を調達して、それを投資に向かわせていたが、  

 それができない。  

 逆に、返さなくてはいけないお金があるものだから、  

 とりあえず売れそうなものは売っていかざるをえない。  

 この売れそうなものというのがキモで、  

 このご時世に買ってもらえそうなものといえば、  

 安心そうな優良そうなものだけだ。  

 だから、信用懸念なんてないものまで売り込まれる。  

 外国人株主が多い大型株なんて、これで値を下げているのでしょう。

 あー、、、NYダウはとうとう1万ドル割れちゃった、、、

 VIX指数が51।24ポイント。これ過去最悪だよね??

 米債は15毛ヅヨ。

 まあ、これで米債が売り込まれると本当にクラッシュだわなぁ。

 中国が米国を支配するチャンスではあるけど・・・

 本当はこういう局面が逆張り的にリスクをとるチャンスなんだけど、

  人より1歩先まで行ってしまうと血まみれになるもの。

 人より半歩先にでるタイミングを見定めなくてはいけない。

 自分が買った直後から、みんなが買いたくなるような 微妙なタイミングはいつなのか?

 ナイフが落ちきるのはあと少し先だろう。


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2008年10月7日火曜日

2001年の同時多発テロ以来の最悪の結果

*10月5日にメンバー向けに書いた内容です。

なるべく週末はマーケットのことを考えないようにしている。  

だから、土曜に起きてNYの主要な引け値をみるくらいで 細かく銘柄のチェックをするのも避けている。 なぜって、土曜と日曜が台無しになるからだ。 

チェックし始めたら、どうせ終わらないし、 そもそもブルーになるし(笑)。 

でも、そうもいってられないので日曜の夜には 覚悟してブルームバーグにログインする。  

つーか、指紋がなかなかうまく読み込めない・・・

イライラ・・・・・

先週のNYは週間ベースで2001年の同時多発テロ以来の 最悪の結果だったそうな。

せっかく7000億ドルもの金融安定化法案が通ったのに・・・ 盛り返せなかったんですねぇ。

金曜は米雇用統計が発表されたのですが、

事前の市場予想がマイナス10।5万人だったのに対し、 結果はマイナス15।9万人に。

これへの懸念が金融安定化法案の可決という 好材料を上回ったため、と解説されている。

きっと、これはウソだよ。

みんな法案が可決されたら市場の緊張は解けて、 株も回復すると思っていたのに、

金曜も大幅に下げてしまったから こーいう解説がなされているだけでしょう。

だって、雇用統計って日本の21:30、

つまり、米国の朝方に発表されているのだから。

実際、金曜の午前中のNY株は前日比を上回る水準で推移していたし。

で、むこうのランチが終わったくらいから売り優勢になってきて、

引け間際に大口の売りがガツンガツンでて急落してクローズって 展開じゃん。

ここを解説しないで、朝方の雇用統計が原因だっなんて 解説で済ませるんだから、

専門家なんてアテにならない・・・

2008年9月30日火曜日

昨晩のアメリカはひどかったですね。
ワコビアがあんなことになるなか、NYダウはマイナス300ドル前後の レンジで推移。
うあんまり覚えていないのですが、売り込まれても、その辺が抵抗線に なって、
上はマイナス200ドル台の半ばというレンジ。
下値が固くなってきたなぁと思っていたところまでは記憶がある。
このへんでたぶん東京時間の夜中の2時ころ。

普段、ワタクシは自宅ではパソコンを2台使って、
1台は普通のメールやらネットやらにして、
もう1台で市況をチェックしている。

今朝は5時ちょっと前に起きたのですが、
なんかブルームバーグのほうが マイナス680とかいう数字なんですね。
表示しているデータが変わってしまって(これはよくある)、
ブラジルの株価指数かなと思ってしまったくらい・・・

数分でマイナス777ドル?

あれ?

ドル?

やっぱりNYダウなのか?

急いでティックチャートを表示すると、
昨晩、おそらく寝てしまった直後くらいから、 長ーい陰線が・・・・・
金融安定化法案が否決されたタイミングですね・・・


今回の米下院の本件否決に関しては、
投票の直前にブッシュ批判の演説がなされただとか
いろいろ説明されていますが、
本質的には、議員自身の選挙の問題があったと思う。


もうすぐ自分自身の選挙が控えているなか、
自分の地元の有権者に対し、ウォール街のやつらを
我々の税金で救う必要なんてないだろ?と
アピールしたい向きがたくさんいたのだろう。
自分だけが目立てると思っていたのだろうが、
結構、同じことを考えているやつが多くて、
結局、否決になってしまった・・・

経済学的にいえば、囚人のジレンマとか合成の誤謬といったところか。
自分の利益を追求したら、トータルでは不幸になってしまった。

みんな頭のどこかでは、このままでは世界がクラッシュして
しまうことはわかっていたはずだ。
今回の政策は、ウォール街のやつらを救うだけではないだろう。
放置しておけば、あなたへ投票してくれる有権者も、
たとえ彼がメーカーやサービス業だとしても 失業してしまうかもしれないのだ。
あなたは自分が目立つことと引き換えに、
大切な支持者の職を奪ってしまっている。
いったん否決になってしまったからには、
もっと無難な救済案までトーンを落とす必要がある。
くだらない条件がつくことで、不良債権の処理が 思ったよりも進まない
という状況が十分にありえるだろう。


民主主義は、平時には素晴らしいシステムだが、
ときに、特に危機のときには、
大きな過ちを犯すリスクが あるということがよくわかった。

この30日と1日は議会は休会だ。
この2日間で、米議員のみなさんには、
あなたは政治家として何をしたのかということを よく考えてもらいたい。


いま現在、NYダウは250ドル上昇で、米債は14毛甘。
マーケットは、あなたたちの猛省を促している。
そして、正しい判断をできると信じている。

2008年9月29日月曜日

シティがワコビアを救済!

米連邦預金保険公社(FDIC)が、さきほどシティグループが米銀4位のワコビアの銀行業務を引き継ぐと発表しています。まあ、日本でいえば、りそなが潰れて、三菱東京UFJ銀行が代わりに、りそなの銀行業務をやりますっていうことですよね。これはインパクトデカイよ。これを受けて、NYダウは300ドルを超える下落中。

きっと、シティはこれで話題の金融安定化法案のスキームを活用するんだろうな。市場からもワコビアの保有資産を売却するのだから仕方がない、と甘い目で評価してもらえるだろうし。この法案が絵に描いたもちにならないという意味で、シティは米政府に貸しもつくれるのもメリットか。

2008年9月28日日曜日

ワコビアも消えるのか?

ブルームバーグのニュースより
ワコビア株が急落、S&L接収や安定化策難航で-合併交渉の報道も(2)
  9月26日(ブルームバーグ):米銀ワコビアの株価が急落。金融安定化策をめぐる交渉が暗礁に乗り上げたことに加え、S&L(貯蓄・貸付組合)最大手のワシントン・ミューチュアルが当局に接収され、JPモルガン・チェースに預金や支店を買い取られたことを嫌気し、売りが膨らんだ。
ニューヨーク・タイムズ紙は、ワコビアがシティグループと初期段階の合併交渉に入っていると報じた。株価は前日比3.70ドル(27%)安の10 ドルちょうどで終えた。ウォールストリート・ジャーナル紙はウェルズ・ファーゴとスペインのサンタンデール銀行もワコビア買収を検討していると報じた。

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リーマンが破綻したせいで、「投資銀行のビジネスモデルが終わった」という論調をよく聞くようになった。また、ゴールドマンサックスやモルスタが銀行ビジネスを始めると報じられていることも、そのサポート材料になっているのだろう。モルスタが三菱UFJFGの資本をアテにしているのもそうなのかもしれない。商業銀行の安定性をバックにして、投資銀行ビジネスをしていくことが次の段階の金融のモデルになるのだろう。

ただ、商業銀行ならなんでもいいかというと、それも違うだろう。CDSのスプレッド水準でいけば、潰れたような水準の銀行はたくさん見受けられる。ストラクチャード商品の価格はまだ下がるだろうし、その類のものにガンガン投資していた銀行とくっついてもいいことはないだろう。体力がある銀行、つまり、邦銀が今後の世界経済のカギだ。

三菱UFJはモルスタ対する出資を9000億円なんてセコイこと言わないで、連結対象にするくらいの勝負すべきではないか?格付けは当然下がるだろうが、もはや格付け会社の意見なんて妄想なのだから、気にすることはないだろう。みんなが証券化商品に浮かれていたころに、冷静でいたのは、こういうところで勝負するためではないのか?グループ内での投資銀行ビジネスを一気に強化するチャンスだ。国内の貸出からあがってくる収益と、世界中の投資銀行ビジネスをリードすることができる可能性が高まっている。

2008年9月23日火曜日

三菱東京UFJモルガン・スタンレー銀行??

とにかく名前を覚えづらいのがMUFG。

持ち株会社は、三菱UFJ・フィナンシャル・グループ。

銀行は、三菱東京UFJ銀行。ここだけ「東京」が入る。

信託は三菱UFJ信託銀行。

証券はいくつかあって、三菱UFJ証券、三菱UFJ・ウェルスマネジメント証券。
あと、ほかにもあった気がする。

そんななか、MUFGがモルガン・スタンレーに出資するという。
天下のモルガンのネームバリューをいかすなら、
やはり、三菱東京UFJモルガン・スタンレー銀行という 名前になるのだろうか?

日常の振込み先の指定とか、カタカナ入力するときはシンドイですな・・・

早くも、UFJという名前が消されて、 三菱モルガン銀行ではないか?という
過激な観測もあるようです・・・


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2008年9月20日土曜日

信用不安がいったん和らいだか

19日の相場はすごいものでした。
やはりRTCの影響力はスゴイ。


ダウ平均 11,388.44 +368.75 +3.35%
ナスダック 2,273.90 +74.80 +3.40%
S&P 500 +1,255.08 +48.57 +4.03%
トロント300 +12,912.99 +848.42 +7.03%

きっとアメリカの住宅市場というファンダメンタルズ自体は
まったくよくなっていないし、これで何もかもハッピーなわけではないけど、
いったんショート筋のアンワインドが入ってくるだろうから、
金融銘柄中心に2~3日単位で買ってみる局面でしょうね。
特に日本の銘柄だとあと少しで配当確定なので、
それは拾っておくべきかも。

2008年9月17日水曜日

AIG救済か?

CNBCが「AIGが政府資金で救済される可能性がある」と報じたことを受け、
ドルが急激に買い戻されていますね。
ほんのわずかの時間でドル円は1円程度動いてます。
いま104.94円。

2008年9月15日月曜日

原油先物の急落

リーマンだけでなく、AIGの支援を要請しているそうで、 もう金融機関がメタメタですね。
ダウの先物もさきほど確認したら-395ドル!。
米債は10yで19毛ヅヨ!

そんななか、原油先物まで急落してまして 4ドル近く売られています。
これ、 サーチャージが安くなるでしょうね♪

個人的には、欧州系の銀行がこれからヤバクなると 思ってます。
そしたら、きっとユーロ安になるでしょうし、
サーチャージ安とセットで 欧州旅行にいきたいものですね。

リーマン・ブラザーズが連邦破産法11条を申請へ

いま流れてきた情報です。

「ブローカー・ディーラー業務の売却を模索」という情報も来ています。

破産しても、なんらかの形態でしばらく活動するのでしょうが、
ブローカー・ディーラー業務を売却してどうするつもりなのでしょうか??

東京マーケットの休みに・・・

最近、重要な発表がアジア時間を狙って発表されることが多いですよね。
ほんと、Paulsonさんにお願いできるなら、自分たちのマーケットで
どういうふうに解釈するべきなのか示してほしいものです。

今回も、買収されるのは、リーマンではなくメリルという。
メリルも噂はあったものの、このタイミングってのは驚きですよね。
マーケットでは東京時間の12日の夕方から、あと数時間で
リーマンに決着がつくという話になっていたわけで、
こんなリーマン無視のオチだとわ・・・・

なにやら、Paulsonが ”strongly” supports actions by Bernanke と
言っているらしいですね。
喫緊のリスクは市場全体のクラッシュであり、
システマティック・リスクを回避するべく、
もっと具体的なシナリオを示してほしいものです。
なんかこの発言って無責任な感じすら・・・

この流れで、某邦銀がリーマンを買うなんて流れになるのは
避けてほしいものですよね・・・

2008年8月15日金曜日

勝ち負けのあとに

オリンピックで勝った人、負けた人。 勝負のあとにでてくるその選手の本質が生なましい。

いま、ワタクシがやっている業務は、 その瞬間ごとに勝ち負けがはっきりとわかる性質だ。

まわりからみれば、ボーっとパソコンを眺めているように みえるだろうが、心中穏やかではない。


勝っていても、相場が急に変わる恐れを常に抱いているし、
自分の考えがうまくパフォームしていても、
それが得ることができる最大の利益額だったのか自問自答し、
そこに慢心がなかったのか、驕りはなかったのか、
世界中の誰よりもクールでいることができたのか、
いいようのない精神状況に追い込まれる。
決して満足できる日はない。

水泳の北島選手が200Mで金メダルをとっても、 ちょっと悔しいとコメントしていた。
生意気ともむかつくとも思えない。
本当にそうなのだろう。

負けているときは、なぜ自分が存在するのかさえ疑ってしまう。
なぜ、自分がそう考えるのかを常に問い続け、
一方で、自分がここにいなければ、 損失は生まれなかったのではないかなどと悩んでしまう。

柔道の鈴木選手の悔し涙。
金メダルをとると公言していた彼が、 そして、日本中でそう信じられていた彼が、
あっさりと一本とられてしまう。

口だけ野郎だと彼は言っていた。

どんなにロジカルで、どんなに真実を述べることができても、
自分の賭けたポジションが損をだすならば、 負けは負けでしかない。

自分は本質を正しくつかんでいるが、 市場が混乱しているなどという輩が多い。
まったく意味がない。

市場の混乱具合を読みきれなかった奴が負けているにすぎない。
負けは負けなのだ。

鈴木選手はどんな風に、自分の負けを受け入れるのだろうか。

2008年7月16日水曜日

資本市場に対する冒涜か。。。上場会社ゼクス

決算を発表した上場会社ゼクス。

計画に大幅未達となり、最終赤字となった。

ただ、一生懸命やった成績ではなく、
資本市場に対する冒涜ともいえるようなことをしている。

・まあ、営業損益段階でも十分に冴えなかったが、
 連結会社の株式を株価が下がっているにもかかわらず、
 あえて売却することによる評価損(特損)の計上。
 当該会社が負債が多かったこともあり、
 連結対象にならない程度に売却し、持分法対象にすることで、
 本体(連結)の見た目はバランスシートをスリム化させている。

・そんな感じで最終赤字に落ちいったことを主因として
 配当を2000円から一気に0円に下げやがった。

・それなのに、役員報酬は上がっている!
 役員人数で単純に平均したら、ひとりあたり
 数千万円もらっているよ・・・・
 赤字会社で、かつ、無配当にしたんだから、
 役員なんて報酬返上するのがスジじゃない??

・販管費の削減を今後の方針としてアピールしてるけど、
 今回発表した決算では、ナゾの支払手数料が計上されている。
 前回10億円だったものが、30億円に増加!
 何に使っているんだよ??コンサル料金?
 というか、この20億円のコスト増加がなければ、
 もっとマシな決算だったよね??
 うーん、、、きっとこれには2つの目的があるな。
 ①きっと、そのコンサル会社は、連結対象にならない範囲の
  親密会社だな。もしかしたら、社長のお友達会社かも。
  そこにお金を流しているんだろう。
 ②さっきの特損のときは、まだ、下手くそなバランスシート運営かと
  思ったが、ここまでくると悪意がある赤字にみえてくる。
  つまり、事前にお友達に思い切り、株をショートにさせておいたか
  (もうこれはインサイダーで逮捕級だわ)、
  もしくは株価が落ちるところまで落ちたとこで、 
  M&Aの対象としてささげるのか。。。。
  この会社、事業運営は冴えないけど、
  魅力的な資産を持っているからねぇ。
  PBRをとことん下げるという目的があるんだろうなぁ。

よく会社は誰のもの?という議論があるけど、
ここまでくると、あいつらのオモチャになってしまっている。。。。

2008年7月14日月曜日

黒字だけど・・・

先日、お上からご指導をくらったアノ会社。

パッと見だと利益はでているんだが、 (売れない?)在庫を抱えてまくって WCがめちゃくちゃ増加している。 その結果、利益対比でキャッシュフローはかなりしんどそう。 ECMってやつですな。

メインバンクは、、、そうですか。 あそこなら利益さえでていれば貸してくれるのかな?
在庫を支えるために短借がメチャ増えてます、、、
近頃の銀行はどんどん貸してくれるそうですが、
何かが起こって、お金が必要になると貸してくれないそうですな。
お上の指導って、その何かに該当しないのかな?

アノ会社、お金を借りつづけなければ、 利益がでているのに、手元にお金がなくなりそう、、、
きっと例の格付会社も今頃ビクビクしているんだろうなぁ。
これを見抜けないあのアナリスト、切腹ものだな。

過大な流動資産と比べて、いざってときに売却できそうな土地なんかも
びっくりするくらい少ないし、、、
もしもホントにデフォルトしたとしても、回収率も低そう、、、

うーん、なんともし難い会社だなぁ、、、


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2008年6月29日日曜日

大新聞へのコメント掲載

多くのビジネスマンが読んでいるであろう、あの大新聞にコメントを掲載していただいた。
いやー、みなさん、隅からスミまで読んでいるんですね。
まあ、タイトルみて関心を持たなければ読み飛ばすであろうコーナーだったのですが、
非常に多くの知人・友人から「みたよー」とメールをいただきました。
ちょっとしたプチ同窓会の気分でした。

2008年6月1日日曜日

のぼうの城

「のぼうの城」
石田三成の2万人の軍隊と戦った忍城(おしじょう)2000人の小説です。
作者の和田竜さんのインタビューでこんなコメントがありました。
「能力や技術はどうにかなるかもしれない。
 だが、組織で最も得がたいのはやる気を起こさせることではないか」


難しいテーマですよね。
いま、現実の我々のチームも、もう一段階レベルアップできるか否かが
チームのテンション/モチベーションのコントロール、
および、それらの向上にかかっている状態。
日々、試行錯誤しているところです。
どうしたらいいんだろう??

2008年5月9日金曜日

10年国債入札

7日の引けベースで、10年のJGBは、水準は妙味があるものの、
カーブ上でのレラティブバリューは割高で、スワップ対比でみてもイマイチという
なんとも難しいレベルにあったように思われる。

つまり、アービトラージャーにとっては扱いづらく、
絶対利回りを重視する向きがどれくらい出動するか次第だったと思われる。

後者がさほど動かなかったためだろうか、
入札としてはスベッた結果になり、発表直後から先物が売られる展開に。

ただし、カーブ上では先物ゾーンが顕著に割安になっている一方、10年は割高なのだ。
避難先の先物に対しては、すでに安く、そこからさらにアンダーパフォームする
イメージは持ちづらい。一方、入札によりロングに傾いているであろう10年ゾーンは割高。

先物を買い戻して、10年を売るというオペレーションにシフトしていくだろう・・・

入札直後の先物の急落局面で、このように考え、
先物買い&10年売りのポジションを作ったひとがうまくいったのではないでしょうか。

2008年4月26日土曜日

レモンチェッロ

レモンチェッロ。

無知なワタクシはレモンチェッロというものを知らなかった。

それはドリンクのメニューのところに掲載されていた。


なんとなく、酸味があるけれども、甘みもある可愛らしいカクテル、という感じがしませんか?


会社の飲み会の二次会として入ったお店だったのだが、
名前の響きにつられたのか、女性陣はそれをオーダーした。


ウェイターが持ってきたのは期待通り、あわい黄色の飲み物。





ところが、、、、



味わいは過激だった。

レモンチェッロとは、イタリアの伝統的な食後酒なのだが、

なんとアルコール度数は30度を超えるらしい。

アルコールのなかにレモンの皮や砂糖を入れてつくったリキュールというイメージか。

炭酸などで割って飲めば、さわやかな風味が楽しめるのだろうが、

昨日のお店はロックで提供していた。

そのかわいらしい名前の飲み物は、このお店では食後酒というよりも、

まるでハードリカーのような存在感だ。

それをオーダーした女性陣は、その激しいアルコールを受け入れることができず、

なぜかお酒に強いと勘違いされているワタクシに次々とグラスを回してくる。

当然、ワタクシも、そんな過激な度数を何杯も飲めば酔っ払ってしまう。

大のオトコがレモンチェッロという名前のお酒でフラフラになっている。。。

なんとも微妙な構図だった。。。

2008年4月5日土曜日

ロングへの誘惑

昨日、ひどい結果になった米雇用統計をみたあと、
仲間と一緒に焼肉屋へ。

肉を喰らいながら、きっと今晩のNYは株安&債券高が
猛烈に進行するだろうなぁ、と考えていた。

ところが今朝起きてチェックしてみると、
債券こそ買われているが、引け値でダウはそんなに売られていない。
S&P500なんて上昇しているじゃん。
しかも、債券も2年7ヅヨ、10年11ヅヨのブルフラットだし。

この辺を整理すると、おそらく、キーワードは「ロングへの誘惑」だ。

先日のUBSの決算のときも似たような違和感があった。
UBSの決算の内容をよくみてみると、
評価損の下げがALT-Aにまで感染していたり、 冴えない結果だった。
しかしながら、増資の話やらモーゲージの分別管理を 材料に、
株は買われ、クレジットはタイトニング。

おそらく、投資家は水準感として、
株も安いし、クレジットも拡大しすぎていると認識しているはず。
そんななか、株ロング&クレジットロングにするための
判断基準が平時よりも甘くなっているものと推察される。
その結果、先日のUBSは、決算の内容ではさほどよくないのに
(実際に、格付け機関は格下げしている)、
株高&クレジットタイトニングの評価を得ることができたのだ。
まさに、「ロングへの誘惑」がなせるものといえる。

この「ロングへの誘惑」が、昨日の相場にも効いていると想像される。
つまり、各商品でマグマが溜まり始めているのだろう。
あと数日で発表されるシティの決算も、
こんな感じでやりすごすことができれば、
この数ヶ月続いた混乱の相場もひと段落つくかもしれない。

ファンダメンタルズを見失うと、相場のダイレクションを見失うが、
ファンダメンタルズではタイミングを見極めることはできない。

2008年3月29日土曜日

証券化商品の評価等に対する監査に当たって

JICPA、つまり、日本公認会計士協会からひどいコメントがでている。
http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/post_970.html

通常、証券化商品の評価というのは非常に難しいので、
組成した証券会社しかまともにはプライスを提示してくれない。

たしかにそれは合理的だ。
組成した証券会社はそれを顧客に販売することで、
もうかっただろうが、ほかの証券会社は関係ないのである。
わざわざ自分たちとは関係ない複雑な商品を解読して、
無料で評価を提供するインセンティブがない。

しかし、この日本公認会計士協会のコメントでは
複数の証券会社から評価を得るようにいっている。

証券会社にしてみれば、中途半端によい価格を提示して、
その価格なら売りたいと顧客に言われるのも困るので、
低めの評価をだすだろう。

例えば、5社の証券会社に評価を求めて、
組成した証券会社は中身をよくわかっているから、
市場実勢などを考慮しながら80円という
評価を提示したとしよう。

一方、残りの4社はよくわからない、つまり、
不確実性を反映して40円だと考えるかもしれない。

1社だけが80円で、 4社が40円だと考える証券化商品の
正当な時価というものを会計士はいくらだとみなすのだろうか?

会計士にその証券化商品の真の価値を
見定めるノウハウなどあるはずもない。

会計士は、多数決などというアホな基準で考え、
その証券化商品の時価は40円だと
投資家に対して主張する気がしてならない。

アホな会計士のせいで、無駄な特別損失が発生してしまう・・・

また、制度を原因とする株価下落要因がでてきてしまった。

2008年3月22日土曜日

焼肉屋のシーフード

お気に入りだった焼肉屋は、シーフードが魅力的だった。

肉でこってりモードになってしまった身体を

ホタテやえびやイカが磯モードに中和してくれて、

再び肉への戦闘意欲を盛り立ててくれるのだった。


しかし、そのお店は先日撤退してしまった。

やはり、拡大/多角化というものは難しいということなのでしょう。

2008年3月20日木曜日

フィラデルフィア連銀指数

日本時間の23時に発表されたフィラデルフィア連銀指数は
事前の市場予想-18に対し-17.4という結果に。

数時間前から、これが-30になるのでは?という
うわさが市場にでまわってました。

いくらなんでも-30はないでしょ、と思う一方で、
もしかしたら??なんて・・・
市場のセンチメントは悪くなっているなぁという感じ。

絶対水準としては冴えないものの
とりあえずは通過した、という雰囲気ですね

2008年3月15日土曜日

ドル 99円割れ

昨晩、ドルは99円を割れた。 1995年9月の水準だ。


そもそもベアが資金繰りに困るとか、

ちょっと前までは考えられなかったような事態になっている。

これは数年単位で相場を捉えなおしたほうがいいのだろう。

9.11のときはどうだったのか?

LTCMのときはどうだったのか?

ブラックマンデーのときはどうだったのか?



ドルや米株はレベル感だけなら魅力的にみえるものの

最近はプライスを「つけにいっている」感じの相場になっているので、

底値を捕らえようとして逆張りにするのは避けたほうがいいのかもしれない。

2008年3月14日金曜日

10年国債が1.275%

今日の相場はいろんな商品が壊れたような感じでしたね。

日本の国債は10年もので1.275%まで買い進まれた。

一方で、株価の下落で日本を代表するような銘柄の
配当利回りが4%、5%というものもある。

いくらなんでもこの株価水準は下げすぎでしょう。

アメリカ経済やドルはたしかにもうしばらく霧は晴れないだろうから、

日本の内需株を中心に買っておくべきだと感じる。

国債よりもはるかに利回りのよい電力株なんか魅力的ではないでしょうか。

2008年3月13日木曜日

戦術

サッカー日本代表の前監督のオシム氏は、まだ体調を崩すまえにこのように語っている。

「試合当日の更衣室に来る前には仕事は終わっている」

目の前の出来事を素早く、正確に理解することも大事であるが、

勝負が始まるまえの段階で、いかに多くのパターンを想像し、

対応策を練ることができているか?

最近の相場は各商品が数年ぶりの水準をマークすることが多いので、

このような姿勢がますます重要になっている、と戒めているところだ。