2009年11月14日土曜日

さすが日本○済新聞

いろんなことを考え、最近は「市場関係者」とか匿名の扱いにしてもらっていたのだが、

先日は名前入りのコメントに同意した。

まあ、頻繁に取材を受けたり、電話をもらったりする記者だったし・・・



ところが掲載された記事を見てビックリ。

そのコメント内容は電話で答えたはずのものだったのに、

なんと表情が表現されているではないか!

電話越しでも表情がわかるとは・・・。さすがだ・・・。

2009年11月8日日曜日

ソロスは警告する 2009 恐慌へのカウントダウン



ソロス氏のいつもの再帰性に関する記述に関しては、わかりやすい例えも散見され、ソロス入門書としては一読の価値あり。

しかしながら、クレジット関連のところの記述はひどかった。何度も目につく「CDS証券」という表現。相対取引のデリバであるCDSなのに「証券」って何?CDSという証券が取引所で取引されているとでも思っているかしら?そもそもこの本の訳者は、「クレジットロング」と「債券の買い」と「CDSの買い」の違いが分かっていなさそう。せっかくソロス氏がクレジットの世界の非対称性について鋭い指摘をしているのに、日本語が台無しになっている・・・。CDO squaredのことをCとDの間に2と入れている(このブログのように横書きだと再現するのが難しいが、C2DOって感じ)のをみたときは気の毒にさえなってしまった・・・。

ソロス氏の理論や政策提案についてより広く理解/議論されるためにも、もう少し金融が分かっている人が日本語をするべきだと言わざるを得ない。

2009年9月5日土曜日

アッパーから・・・

今月から新しい会社での活動が本格スタートした。

先月も何度もミーティングしていたが、

やはり「普通」の日常としての仕事が始まると身体への負担は大きい。

なんかこれまで経験したことのないような疲れ方・・・



ボクシングに例えると、前職の証券会社の仕事は

アゴのあたりを下から突き上げるアッパーカットで

脳みそを震わせ、気持ちよく意識を失わせてくれるような疲労だったが、

これからのファンドマネジメントの仕事は、

ボディを攻め続けられたようなダメージを受けるイメージ・・・



M的な喜びを見いだせるようになることが解決策だろうか??

2009年8月30日日曜日

世紀の相場師ジェシー・リバモア



「彼が向き合えなかったのは失敗ではなく(生涯にわたって失敗し続けた)、成功であった」

アクティブな売りの重要性を指摘する一冊



「バリュー株トレーディング」という、いかにも商売狙いのタイトルが残念。
原初でのタイトルは、「Active Value Investing: Making Money in Range-Bound Markets」だ。
このactiveなvalue investingというのが本書のテーマであり、ここがよくわかるタイトルのほうが適切だったのではないだろうか。

そもそも一般的に、バリュー投資においては、優良な銘柄を本来あるべき水準よりも割安な価格で買うことを目指す。


一方で、この著者は、「アクティブな買いと売りの投資家になる」必要性を指摘する。
「特に売りの大切さはいくら強調してもしすぎることはありません」と強調。
従来のバイ・アンドホールド手法に関しては、「買うだけで売りを忘れた投資法」と喝破する。

この著者の予想する通り、長期的なレンジ相場入りに同意する者にとっては、
これまでの運用手法のメリットを踏まえながらも、さらに有効な投資哲学を習得できる一冊に仕上がっているといえよう。

***以下、備忘録的なメモ******************
・従来の強気相場のバイ・アンド・ホールド手法というのは、死んだとまでは言わないにしても、いわば昏睡状態のようなものです。それは「買うだけで売りを忘れた投資法」です。P16
・古い諺にもあるように、強気相場ではすべての投資家が輝いて見えるのだ。P50
・彼は優良企業と優良株の区別はまったく分からなかった。P52
・(プラスの)経済成長率と株式の長期リターンや株式相場のトレンドに目立った相関関係はない。P71
・大切なのは経済じゃないんだよP68。大切なのは景気、企業利益、インフレ率ではなくPERだよ。P83
・投資家の多くは優良企業と優良株の区別が分かっていない。これは株式投資における最も重要な誤りのひとつである。P218
・優良株は投資家の信頼が厚かったとしても、そのプレミアムはいずれはげ落ちるものである。平均以下のパフォーマンスに対する投資家の不満がやがて一気に噴き出すだろうが、それは信仰が失望に変わるときである。P221

2009年8月29日土曜日

トップ・ランナーズとの飲み会

昨日は、ほかの会社に勤める友人たちとの飲み会だった。

客観的に考えて、おそらく日本のなかでもメチャメチャ自己啓発に励み、

かつ仕事もバリバリやってしまっているヤバい連中だと思う。

みんな飲みの席ではおバカで下品な話しかしないのだが、

ときおりみせるマジトークに脱帽させられた。

特にこの1年ほど、日本は憂鬱な雰囲気になってしまった気がするが、

同世代にはスゴイ奴らがいるものだ・・・

2009年8月25日火曜日

「蜃気楼」と「教祖」 ― あまりにも偏った人物眼



この「幻想曲 孫正義とソフトバンクの過去・今・未来」は、
日本の不動産バブルや金融危機、ITバブルのころのことを纏めた雑誌の記事としては秀逸の出来だといえる。


ただ、この本の一貫したテーマとして、どうもこの著者は孫正義氏に対して過度にネガティブな表現を使っていることが気にかかる。


タイトルの「幻想曲」は、もともと「蜃気楼」という予定だったそうだ。
現役でビジネスをしている者を評するのに「蜃気楼」とは、どういうつもりなのだろうか?
そして、孫からの蜃気楼というタイトルを変えてほしいという希望を受けての代案が「幻想曲」。
なにか、歪んだ意図を感じざるを得ない。


以下はどうしても看過できない文章の例だ。
「孫は"失われた10年″と呼ばれた時代に最もその輝きを見せた」
「その役割を一回り以上の若い世代に譲り渡した」
「最終的に経営者として名と実を残すのは後者(=楽天の三木谷氏、ライブドアの堀江氏)のような気がする。なぜなら孫は、経営者ではなく、やはり時代が生んだ一大の梟雄に他ならないからだ」

一方で、この著者は「“教祖”降臨―楽天・三木谷浩史の真実」という本も執筆している。





ソフトバンクの孫氏は「蜃気楼」で、楽天の三木谷氏は「教祖」ですか??

2009年8月20日木曜日

投資の行動心理学





金融機関でマーケットの仕事をしている立場からこの本を評価すると、
「マーケットでの成功を勝ち取るには心理的要因が最も重要である」、
「投資家はトレーディングシステムより重要であり、自己鍛練と自己制御は成功の鍵である」などいう指摘は、真実であるといえる。

一方で、この本の多くの部分が割かれている、まさに「心理学」の部分は読み物としては興味深い面もあるが、これを知ったところで、上手く売買できるようになるわけではないと言わざるをえない。また、投資家としての具体的なチェック項目も豊富だが、あたりまえのことしか書いていない。

ただ、この本の一貫したテーマである「重要なのはテクニックではなく、己を知ることである」という考え方は、マーケットで戦っていくためには忘れてはいけない。このことについて考えるためであるならば、一読の価値があるだろう。

2009年8月18日火曜日

年間報酬10億円は高すぎるのか?

時事通信から**********

【ニューヨーク時事】

公的管理下にある米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)のベンモシェ社長兼最高経営責任者(CEO)の2009年分の報酬が最大で1050万ドル(約10億円)に決まった。同社が17日、米証券取引委員会(SEC)に提出した資料で明らかにした。

金融危機以降にAIGを率いたリディ前CEOの年間報酬はわずか1ドルでボーナスも返上。同社が政府支援から抜け出せない現状で、新CEOに対して、前任の1000万倍超の報酬を支給することに世論の反発も予想される。 

*********************



たぶん、これを読んだら、「高すぎる」とか

「国営のくせに!」とか「税金だろ?」とかいう意見がでてくるのだろう。

この記事自体、ちょっとあおり気味の文体だし。


一方で、反論としては、

「能力があればいいのでは?」とか「ほかの企業のCEOも多いし」という

感じだろうか。


ここで考慮しなくてはいけないと思うのは、

このような様々な利権が絡む企業の経営者になることの

物理的な危険の対価だ。


ちょっと舵取りを間違えば、政治団体やマフィアやもしかしたら

保険の加入者から、暴力を加えられることもあるかもしれない。

身代金目当てで家族に危険が及ぶかもしれない。


そういうことを考えると、それを回避するためのコストや

心理的苦痛のコストも生じるだろう。


例えば、自分の娘には絶対に危険が及ばないようにするために、

24時間体制で護衛をつけるとなれば、ひどく高くつくだろうし。


きっとほかの企業でも上手く経営できるであろう人物に

そういう追加の負担を生じさせる企業の経営をさせるのだから、

それなりの報酬が必要なのは仕方がないと思うなぁ。

2009年8月16日日曜日

フランキー・ワイルドの素晴らしき世界 [DVD]





クラブの聖地イビサから世界中を熱狂させるDJフランキーの物語。

各国映画祭でフランキー・マニアが続出したらしい。




顔中をドラッグまみれにしてエンジョイしているところとか、

幻覚の生物に血まみれにされるところとか、

なぜか自分の子供の肌の色が違うところとか、

普通にテニスコートでファックしているところとか、

笑いどころ満載の一見、コメディ映画。




フランキー・ワイルドを演じるポール・ケイという俳優は、

本当にラリっているとしか思えない。




その天才DJが聴力を失ってしまったあと、

出会ったこと、感じたこと、

そして失いかけた才能が、また輝き始めるプロセスがスゴイ。




圧倒的に不利な環境下において、それでも人々を魅了してしまう。

そういう世界に想いを馳せるのも悪くない。

2009年8月14日金曜日

ドラゴン桜公式副読本 16歳の教科書2 「勉強」と「仕事」はどこでつながるのか





前作は勉強を「教科」や「科目」の単位で捉え、それがいかに役立つかという点を論じたもの。一方、今回は、大きな意味での「勉強」と、「自己実現」という意味での「仕事」の関係に対して、著名人の考えをまとめている。大きなテーマであることもあり、前作のような「目から鱗」という部分はなかったが、「仕事」に対してどう向き合っていくか、また、それは勉強をしていた16歳のときとどのような関係にあるのかについて考えることができる構成になっているといえよう。「すべての16歳と、かつて16歳だった大人たちに贈る特別講義」なわけだが、後者の立場からの読後感を述べてみたい。
           
1)ジャズシンガーの綾戸智恵さんの部分は、よく知られたキャラによる期待通り、元気がでる内容。現在の16歳にもお勧め。また、親と子の関係についても、ぜひ悩める16歳に読んでほしい。

2)サイゼリヤの正垣泰彦さんの「一の中に十を知る」というメッセージは一読の価値あり。ビジネスマンにこそ有益な内容だった。

3)渋滞学の西成活裕さんの我が道を行く生き方は、親子で意見交換するには良い材料。

4)日産GT-Rの水野和敏さんのプロ論は16歳にとっても、大人にとっても豊かなメッセージになるでしょう。何度も読み返してしまいました。特に、チームのリーダーを担いながらも、運営について悩んでいるビジネスマンには必読です。

5)若手映画監督の李相白さんは、とても静かな文体かつ控えめな表現なのですが、実はリーダーシップ論として非常に面白い指摘をしているのでお勧めです。

2009年8月9日日曜日

Jaco Pastoriusの甥





才能ある者は早くに亡くなってしまうことが多い。

もう我々はJaco Pastoriusの新作を聴くことはできないけど、

Jacoの甥が活躍している。

上に添付しているのは、Jacoの甥のDavid Pastoriusのセカンドアルバム。


もし、Jacoが生きていたら・・・という

我々の願望を満たしてくれる素晴らしい作品だ。



David Pastoriusの演奏はこれで聴ける。

http://www.youtube.com/watch?v=BlA7SsU7kuA&NR=1

人脈の教科書 藤巻幸夫

「右手に日経新聞、左手には女性誌」

勉強なのだから経済誌も女性誌も同じ。


2009年8月5日水曜日

Round Midnight

ここのところ、自分のペースで生活しているので、
自然と音楽を聴く時間が増えている。

そんななか気に入っているのがRound Midnight。

Thelonious Monkの名曲だ。


いま、かけてるのはJoe HendersonとCharlie Hadenが演奏しているやつ。

1989年の「The Montreal Tapes」というアルバムに収録されている。


狂った世界と、幻想的な静寂の間を自由に行き来するCharlie Hadenというベーシストには
初めて聞いた時、つまり、たぶん僕が18歳のころから、これまでずっと心を奪われている。

そのCharlie Hadenをして、「ミュージシャンとしても人間としても、彼は百万人にひとりの類稀な存在だった」と言わしめるJoe Henderson。

サックスの独奏から始まるメロディの最初の数小節で、そのエロティシズムが充満する。

そして、やや暴れた音色を聞かせたあと、観衆の拍手がなされ、

静かに、Charlie Hadenが奏でるベースが入ってくる。

このアルバムの一番美しい瞬間だと感じる。


一度、聴きだすと、なかなかやめられない危険な曲だといえよう。

2009年8月3日月曜日

変革をするときは・・・

来る新しい職務では、いままでと違って、チームのリーダーになることを
期待されている側面がある。

これまでは、ピュアに相場と向き合っていただけに、
これはかなりの負担になるのではないかと思っている。


いかにメンバーが気持よく働きながら、
かつ、パフォーマンスをあげていくか。


こんなことを考え、最近は、マネジメントに関するものを読んでいたりする。



以下は、昭和シェル石油の新美春之氏の記事から。

「変革をするときは必ずリーダーとフォロアlとプロッカーがいる。
 
 リーダーはだいたい10%、ブロッカーも10%、そして大多数はフォロアーだ」



どう解釈すればよいだろうか?

ブロッカーはリーダーと同じくらいの勢力規模であり、対応が困難と捉えるか?

それとも、大多数のフォロアーをどうするかという問題提起なのか?

ワタクシ的には、ブロッカーとうまく付き合い、フォロアーのテンションをあげていくことが
変革のために求められていることではないかと考えている。

数年前までの生意気小僧のころは、ブロッカーとは徹底的に戦え!とか思っていたけど、
それじゃあ、変革が遅れるだけだと最近は思う。

また、同じように、意識の低い奴なんかほっとけと考えているころもあったが、
一人でできることなんてたかがしれているのだから、
みんなで盛り上がっていけなくちゃなぁなんて思ったりするようになった。

丸くなったのかな?(笑)

2009年7月30日木曜日

SMAPによるソフトバンクの新CMをみてきた

8月1日の18:59から、各局に流されるという
ソフトバンクの新CMをみる機会があった。

COME ON ! っていうのがテーマにあるようで
なかなかかっこよかったです。

これでCMの好感されているタレントの1位から8位までが
ソフトバンクに関わっていることになるらしい。。。

こういうイメージ戦略、ソフトバンクは上手いですよね。

2009年7月29日水曜日

転職と金融業界についてアレコレ考えていること

バイサイドでファンドマネージャーをすることにしました。


まあ、いろんな理由があるわけですが、こんな感じで考えています。


○証券会社で数年働き、その間、アナリストとディーラーをやってきました。
 すごく楽しかったのですが、このビジネスはこの先、いったん
 発展にブレーキがかかるのではないかと考えています。
 
 特に、デリバティブの世界の人間の感覚からすると、
 今後の規制強化の影響はかなり深刻になると思っています。
 
 おそらくはキャピタルへの要求が劇的に高まると考えています。
 その結果、投資銀行、もしくは証券会社というビジネスモデル自体が
 縮小せざるを得ないのではないでしょうか。


○真にアクティブプレイヤーと呼べる投資家は、実はとても少ない。
 サブプライム危機以降の流動性の低下の原因のひとつに
 アクティブプレイヤーが損を抱えすぎて動きが鈍くなったことが考えられます。
 
 逆に言うと、日本市場が
 再び盛り上がっていくとするならば、これからの数ヶ月、
 アクティブプレイヤーの環境は激変しなくてはいけないはず。
 
 これは非常にやりがいがあると思われます。


○こうした環境下、複数のバイサイドからずっと誘われていたことも背景にあります。
 
 いままでの証券会社にいたら、おそらく、特に不満もなく、
 "あえて誤解をおそれず言えば"
 自分のペースの範囲内で仕事をしていくことは可能だっただろうし、
 わざわざ新しいことにチャレンジするよりも、ずっと楽チンだったとも思います。

 しかし、この人員整理の嵐のなか、それでも自分のことを誘ってくれる投資家が
 いるというのは、とても幸運なことであるし、
 強い縁があるのではないかと考えるようになりました。
 
 こういうとき、あえてリスクテイクするのがワタクシの性分でもあります。
 


これらが今回の決断に至った理由です。
近況としては、もういままでの証券会社には出社していないのですが、
すでにこれから勤めるバイサイドとの打ち合わせが始まっています・・・


最初だけかもしれませんが、なんとなくファンドマネジャー兼コンサルタントの
雰囲気もあります。

つまり、このご時世に、そのバイサイドにとっては増員なわけであり、
ワタクシがいなくても日常の業務は進行できるわけです。

そんななか、どんな風にビジネスをやっていくか?というところから
考えていくことができそうなのです。


日本市場はかつてのように繁栄できるのでしょうか?

日本市場の発展のために貢献していきたいものです。

2009年7月27日月曜日

山師(?)のシビレル名言

とあるバイオテクノロジーの経営者がこう言ったそうだ。

「運は準備を怠らない者に見方する」

"Luck favors the prepared"

2009年7月26日日曜日

Jリートの問題には、合併が解決策なのか?

*以下、読売オンラインより**************************

伊藤忠系とパシフィック系Jリート合併協議
(読売新聞 - 07月25日 20:41)

伊藤忠商事系列のJリート(上場不動産投資信託)と、経営破綻(はたん)した不動産ファンド運営、パシフィックホールディングス(HD)傘下のJリートが合併する方向で協議に入ったことが25日、わかった。

実現すれば、初のJリート同士の合併となる見通しだ。

協議を始めたのは伊藤忠傘下の「アドバンス・レジデンス投資法人」とパシフィックHD傘下の「日本レジデンシャル投資法人」。日本レジデンシャルが行う第三者割当増資を伊藤忠側が引き受け、秋にもアドバンスと合併させる方向だ。

両投資法人は賃貸マンションを保有し、家賃収入による利益を投資家に配当している。不動産市況の悪化で資金が調達しにくくなっており、規模拡大で資金調達力の強化を目指す。

今月15日には、大和ハウス工業が自社系列のJリートと、民事再生手続き中のJリート、ニューシティ・レジデンス投資法人の合併に向けた交渉を進める意向を表明している。

*******************************************

税制の改正など『リートの合併』を後押しする環境は整いつつある。

しかし、リートの合併は投資主のメリットになるのだろうか?
(これ読んでいる人はご存知でしょうけど、
 投資主とは不動産投資信託への投資家のことで、
 株式会社に対する株主みたいなものですな)。

リートがガンガン設立され、生き残るために、
差別化がキーワードとなり運営されていたはず。

たとえば、今回のような住宅系でも、
物件の性質や地域など、事細かに情報が公開されながら
運用されていたものだ。

運用会社は当然、ほかのリートよりも
自分たちの投資対象のほうが優れていると思っていたであろう。

そんななか、ほかのリートと合併していいのだろうか?

その相方のなるリートが魅力的だと考えるなら、
そのような投資対象の不動産に自分たちもすでに投資していたはずであり、
そうすると、似たような運用構成になってしまうので、
もう合併する必要がないという奇妙な構図になってしまう。



個人的に、リートに関しては、リート同士の合併よりも、
『スポンサーの再編』のほうが合理的なのだと思う。

つまり、今回のケースでは、パシフィックHDが残念な結果になったことを踏まえ、
もし伊藤忠が日本レジデンシャル(パシフィックがスポンサーだった)に関心があるのなら、
日レジはそのまま残し、伊藤忠が日レジのスポンサーになるほうがいいのではないか?

そうすれば、日レジやアドバンス・レジデンス(伊藤忠がスポンサー)への投資主は、
それぞれが信じた運用対象のまま、投資主でいることができる。



一方で、そのような経済合理性を軸としたスポンサーの再編が主導にならないのは、
おそらく、しかるべき筋の思惑が働いているのだと思われる。

上記のような『スポンサーの再編』という、はっきりとした路線にせずに、
なんとなくでいいから、Jリートへの安心感を醸成させたい筋だ。

Jリートがもう一段階上の洗練された投資商品になるチャンスだったのに・・・

2009年7月24日金曜日

ハイボール

最近、小雪さんが宣伝しているハイボール。

あのシュワーって音がたまらないですよね。

流行っているのか、サントリーのキャンペーンのせいなのか
ちょくわかりませんが、やたら目につきませんか??

週末、ハイボール飲みに行こうかな・・・

経済誌のコラムでは鋭い指摘なのだが・・・ 『Google経済学』



著者の柴山政行氏は、経済誌のコラムでは非常に鋭く、また面白い考えを提示していると思っている。実際、それらのコラムが興味深かったので、本書を手に取った次第。

しかしながら、このGoogle経済学は、2重の意味で失敗しているように思う。第一に、Google本としても経済学本としても、非常に内容が薄く、それらに関心がある読者にとっては、おそらく知っていることばかりで構成されていることだ。この本が役立つ読者層とはどういうものなのかまったくわからない。

第二にサブタイトルも不適切だ。「10年後にトップに立てる新経済学入門」とはどういう意味なのか?トップとは何のトップだろう?仮に、会社組織のトップというならば、少なくとも新人でさえ、この本の内容レベルのことを理解していなければ不味いと思われる。逆に言うと、この内容を理解することで10年後にトップに立てる組織なんてあるのか?という疑問を抱かざるを得ない。

ただ、今回は内容の薄い結果になってしまったが、経済誌では良いコラムを提示しているので、次回作は手にとって確かめたいと考えている。

2009年7月19日日曜日

XmarksをGoogle chromeで使いたい

Xmarksは現状だとGoogle chromeでは使えない。

そこでIEを経由して使うことを考えた。

まず、使いたいパソコンA(メイン)とパソコンB(サブ)のそれぞれに
IE用のXmarksをダウンロードする。
http://download.xmarks.com/download

これでメインで使っていたほうのパソコンAの
IEのブックマークをXmarksにアップロードする。

今度はサブのパソコンBにXmarksを使って
ブックマークをダウンロード。

IEがそろったところで、chromeにも
インポートすれば、AもBも同じ環境で
ストレスなく使用することができる。

ちょっと時代のピントがズレているかも? 「年収2000万の仕事術」



株式投資、不動産投資といった不労所得の重要性を説いた本。出版されたのが2008年10月なので、おそらくこの内容が書かれたのはリーマン・ショック前だろう。この著者が主張するように、節約に励んで、株式や不動産に投資していた人は、どう対応するべきなのだろうか?購入した不動産の空室率は上昇し、上場会社も倒産しているご時世だ。この本を読んでも、そういった類の疑問に対する具体的なソリューションは見当たらない。

不況下で女性が働くこと




今回、表紙に大きく掲げているのは「金持ち家族、貧乏家族」。プレジデントが何回かに一度、繰り返し採り上げるテーマだ。その中でも注目したいのが、(1)「なぜ、20代高学歴女子は専業主婦狙いなのか」、(2)「専業主婦を集金マシンに変えるコツ」という2つの記事だ(ともに極端なケースではあるだろうが)。

(1)によれば、今の20代の女性は「自分が輝くための仕事すらもういらない、仕事をしなくてもいい男と結婚したい」そうだ。高学歴は彼女らにとっての無駄であり、「高校生のころもっと遊んで女子大とかにいくべき」らしい。「専業主婦としてのんびり子育てすることこそが女のステータス」と述べられている(すごく偏った考え方のような気もするが・・・)。

一方、(2)では結婚している家庭を想定し、男性の雇用環境も厳しいなか、女性が働きに出ることのメリットを強調し、「仕事ぶりを認め、褒めて、愚痴を聞く」というコツを伝授している。しかしながら、最後に「妻が仕事を持つと夫婦の力関係が変わる」とも指摘。やや長いが引用しておこう。「そこに気づかずにこれまで通りの関係を続けているとギクシャクしてくる。妻の資力が高まれば、家計の戦力になるが、間違うと暴走してモンスター化する恐れもある。経済力は発言力、時には破壊力にもつながると心得るべきだ」。

女性はステータスとして専業主婦を望み、男性は家計のリスクヘッジのために女性が働きに出ることを考える。しかし、場合によっては、モンスター化する恐れも。難しい時代である。

2009年7月18日土曜日

SugarSync 海外で1番人気のオンラインストレージ

SugarSync。
すごく便利なオンラインストレージのツールなので紹介したい。

最近、売れているらしい「整理HACKS!」という本や野口悠紀雄氏の本など、
ビジネスの効率をあげていくテーマだとよく話題になっているツールだ。

http://online-storage-service-review.toptenreviews.com/
海外では1番人気になってしまったりしている。

Explorerと同期できるので、SugarSync内でファイルを開いて編集すると、
手元のローカルPCの方でも更新される。
つまり、複数のPCを使っているときの先祖帰りを容易に回避できる。


ポイントは以下の通り。

・無料でも2GB使える。
・他のシステムよりも複数のパソコンの同期が簡単。
・音楽の再生やスライドショーなどの楽しみ方も可能。
・iPhoneにも導入できるので、自宅やオフィスで作業したファイルを
 容易に外出先で参照したりもできる。

欠点としては、現状では日本語化していないようだが、
直感的に操作できるので大丈夫。


導入の仕方も簡単。

ここからダウンロードすれば、500Mおまけもつく。
今後もSugarSyncを無料で使うなら、こちらから

登録したメールアドレスに確認のメールがくるので、それをクリックする。

こんな簡単に、自分専用のSugarSyncのページができあがる。

①SugarSync home
②File Manager
③Photo Gallery
というタブがあるので、②を開く。

ここのなかのMagic Breifcaseに更新中のファイルを入れていくと便利だ。
もちろん、ストレージとして、完成したファイルの保存先としても使いたい。

ワタクシが最初に戸惑ったのは、ファイルのアップロードの仕方だ。
Magic Breifcaseの横に控え目な大きさで、uploadと書いてある。

とりあえず、2GBもあるので、作業中のファイルだけでも
何も考えずにドンドン入れていくだけで作業効率の向上が期待できる!

これからも改良されていくなかで、
将来的にはパソコンの使い方を根本的に変えていきそうな予感のするツールだ。

いちはやくインストールし、習熟しておきたい。

簡単なことと、わかりやすいことは違う 「超高速・会計勉強法」




ちょっと恋愛チックな要素も盛り込んで、気軽に読めるように仕上がっている。ただ、解説している内容自体が、会計の「簡単」な部分であり、これで財務分析ができるようになるわけではない。どうせなら、同じ國貞克則氏の「財務3表一体理解法」などの「わかりやすく」解説している本をじっくり読んだほうが役にたつだろう。

7000社を救ったプロの事業再生術

事業再生はそもそもケースバイケースの要素が多く、簡単にパターン化できる性質のものではない。そういったことを割り引いても、結局、この本は、特に具体的なノウハウを提示するでもなく、「困ったら、著者に相談してみてくださいね♪」という宣伝の本だとしか思えない。その証拠に「ターンアラウンド・スペシャリストにご相談ください」という旨の文が随所に散りばめられている。

中学生からの哲学「超」入門

わかりやすいことは、レベルが低いこととはまったく違う。

「ドラゴン桜」流の成功の秘密

・「失敗から学ぶ」ことよりも何倍も重要だと考えているのが、「中途半端な成功体験」の後始末である。

・「なぜか成功した」だけなのに、それを自分の実力と勘違いする。

・「中途半端な成功体験」なんて、徹底的に検証していけば九割以上が「中途半端にラクな案件」だったのだ。だから、「なぜかうまくいった」だけなのだ。

・その検証作業を怠ったままだと、将来必ず痛い目に遭う。くり返しておこう。失敗から学ぶことは大切だ。しかし、成功から学ぶことはもっと大切だ。

『成功の五角形で勝利をつかめ!』 三田紀房 P172~173より

成功するために必要な毒

成功するために必要な毒

・「毒のある人」は、単に毒舌を振るう人ではなく「成功するために必要な毒を持ち、その毒を正しく使える人」のこと by 堀之内九一郎

・「いまは贅沢は敵ではなくて、”素敵”なんです」 by和田秀樹

BIG tomorrow 5月号より

整理HACKS!

コンセプトとしては、野口悠紀雄氏の『超「超」整理法 知的能力を飛躍的に拡大させるセオリー』に準じたものという印象。内容としても、かなりメジャーになっているツールを紹介しているだけで、特に目新しいものはない。ビジネスマンとしてのノウハウや考え方のようなものも提示されていたが感動するような点もなかった。1時間もかからず読了できるくらいの内容。

俺はまだ本気を出していないだけ

「親父は全然わかってないんだよ・・・
 俺という人間が。」

「わかんねーよ!」

この会話、妙に心に沁みますよね・・・

2009年6月28日日曜日

香港食卓(ホンコンテーブル)

品川にある香港食卓にいってきた。

海老チリ(1200円)は、まあ普通においしかった。
チキンのレモンソース(1150円)は趣味が分かれるところ。ワタクシにはやや甘すぎたように感じる。

麺やご飯ものに対して、ギョーザや杏仁豆腐がつくセットメニュー(+460円)はかなり割安感がある。
いろんな料理を頼むよりも、定食屋みたいな感じで、これを注文するのがいいのかも。



今回、残念だったのは、厨房の人が店長に激しく文句を言いだしたこと。
「そんなの俺は聞いていねぇ」
「アゴで使いやがってよ!」

口論するのは勝手だけど、
せめて客がいるときは、控えてほしいものだ・・・

がっつり食べるつもりで行ったのだが、
早々と店を変えることにした・・・




住所 東京都港区港南2-16-5 三菱重工ビルB1 グランパサージュ2
電話 03-6718-2818
お店HP http://www.e-asia.co.jp/
営業時間
[平日]11:00 - 22:30
[土曜日]11:00 - 22:30
[日曜・祝日]11:00 - 22:30

2009年6月15日月曜日

最大の関心事

あまりにも心に沁みたので紹介したいと思います・・・

***************************

私が気にしているのは、あなたが失敗してしまったことではない。

あなたが自分の失敗したことに向きあえているかが重要なのだ。

My great concern is not whether you have failed,
but whether you are content with your failure.

Abraham Lincoln

2009年6月6日土曜日

kaleidoscope

kaleidoscope

こんな単語、もちろんワタクシは見たこともないわけですが、
まあ、この日記をみてくれている人には
普通に知っていちゃったりするのでビビるこのごろです。



万華鏡という意味らしい。



ロマンチストではないので、
万華鏡を集める趣味などはないのですが、
なんでこの単語に注目するかというと、
こんな一文を目にしたのです。



Life is like an ever-shifting kaleidoscope -

a slight change, and all patterns alter.

人生とは絶えず変化する万華鏡のようである

ほんのちょっとの変化で、全ての模様ががらりと変わる

Sharon Salzberg




うーん、考え込んでしまった・・・

そんなほんのちょっとの変化の兆しも
見逃さないようにしたいものです。

2009年6月1日月曜日

オリックスは期待通りの値動き!

本日のオリックスの株価は予想通り、爆落してスタート。
前日比-380円の5610円まで売り込まれた。

だが、終値ではなんと前日比+30円まで回復して
6020円でクローズ。

まさに絶好の押し目だったわけだ。

2009年5月31日日曜日

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ

ドイツ初代宰相のビスマルクの言葉と言われています。

演説のなかでの一節らしいですね。

本であればぜひ読んでみたかったのですが・・・

2009年5月30日土曜日

ジョイントの会社更生法適用によるオリックスへの影響

5月29日、ジョイント・コーポレーションがデフォルトした。
http://sumai.nikkei.co.jp/news/latestnews/index.cfm?i=2009052909010p2


これをオリックスへの投資への視点から考えるとどうなるか?

オリックスはジョイントに対して、優先株と普通株で107億円のエクスポージャーがある。
また、不動産の仕入資金として200億円の融資の極度枠もある。
これはオリックスにとっても、かなり大きな金額だ。

ジョイントは保有している資産の大部分を銀行借入の担保に差し出しているので、
オリックスの普通株はもちろん、優先株もほとんど戻ってこないだろう。
しかし、不幸中の幸いで、不動産の仕入資金としての200億円の融資は、まだ実行されていないという。 つまり、オリックスはジョイントに対して、今回の6月-8月の銀行向けの支払いに対して、追加でジョイントを支援するという選択をするのではなく、優先株と普通株の107億円と引き換えに、ジョイントを損切りしたと解釈しうるのである。

こういう経営判断をできるオリックスはすごい。

実際、この2010年3月期のオリックスの経営計画をチェックしてみよう。
以下、2つの仮定をおいて考えてみる。
①オリックスにとって、ジョイントは投資銀行部門のビジネス
 オリックスは大京やジョイントは「純投資」だと説明しており、実際、大京は投資銀行部門のビジネスだと明確に説明されているので、ジョイントもそうだと思っていいだろう。オリックスからのリリースでは、過去に、プリンシパルインベスツメンツだという書き方がなされているところまでは確認できた。また、東洋経済の特集では、はっきりとジョイントはオリックスの投資銀行部門だと断定されていた。

②オリックスは投資銀行ビジネスでかなりのデフォルトを織り込んでいる
 投資銀行ビジネスの2009年3月期の貸倒引当金は79億円なのに対し、2010年3月期の見通しでは250億円の貸倒引当金を見込んでいる。ジョイントに対しては、エクイティ投資なので、貸倒という単語には違和感があるが、それはいわゆるクレジットコストのことだと解釈できるのではないか。


①②の仮定を是とすれば、ジョイントのデフォルトは、オリックスの2010年3月期の予算の範囲内と考えることができる。つまり、上述のように、オリックスは追加で融資をして、泥沼のリスクに陥っていくのではなく、あえて、107億円と引き換えに、ジョイントを損切りしたといえよう。

ジョイントのデフォルトを受け、オリックスの価格が下がるようなことがあれば、そこは買いのチャンスではないだろうか。

2009年5月16日土曜日

キリンの「フリー」が好調らしい

アルコール0.00%!「キリン フリー」が異例の売上げ
http://news.walkerplus.com/2009/0515/9/

これってどうなんでしょうね。
たしかに、車とかで、飲みたくても飲めないときもあるから便利かもしれないけど。
たとえば、
①お酒は酔いたいから飲む
②お酒の味わいが好き

こういうふうに考えると、こういうフリーみたいなお酒は②のニーズの人が飲むのかな?
でも、酔ってこそ、お酒がおいしくなるっていう面もあると思うんだけどなぁ。。。

2009年5月13日水曜日

CFAに受験者殺到

【記者:Michael J। Moore】   

5月12日(ブルームバーグ):米国の公認証券アナリスト(CFA) 試験(6月実施)を受験するために登録したプロの投資家の数が、史 上最高の12万8600人に達した。金融サービス業界の人員削減が進む なかで、採用に有利な資格を確保しようとする動き。   

CFA協会が12日電子メールで配布した発表文によれば、6月に 行われるCFAの3つのレベルの試験には世界154カ国から登録者が 殺到。6月と12月に実施される初級レベルを除いて、他の2つの上級 レベルを受験できるのは6月だけだ。昨年の受験登録者数は11万8500 人とそれまでで最高だったが、今年はその記録をさらに塗り替えた。   

プロの投資家らはCFA資格を得ることで金融への理解が深まり、 より良い職と高い給与に手が届くと考えている。ブルームバーグがま とめたデータでは、2007年に今回の金融危機が始まって以後、金融機 関が削減した人員は合わせて31万1000人に上る。

2009年5月10日日曜日

明暗分かれるトヨタとホンダの10年3月期、過剰生産能力が重荷に
http://jp।reuters.com/article/companyNews/idjnntk027687220090508



こういう分析も重要だけど、個人的に気にするのはIRの姿勢。

一方は、非常にオープンだし、自分たちの現状を知ってもらうための 誠実な姿勢をもつ。

しかし、もう一方は、非常に内向きな印象。
コミュニティが形成されてしまっており、 そのフィルターを経由して、情報が流れてくる構図。

多くの人が注目しているだけに、情報を伝達させるコスト等を 考えれば、
それは合理的かもしれないが、 同時に、大企業の罠に陥っていると言わざるを得ない。

2009年5月9日土曜日

バファリンの味

ビジネスマンは、頭痛と肩こりと腰痛とうまく付き合っていく必要があります。
そんな生活の強い味方がバファリン。
これを水なしで、フリスクのようにガリガリかじると非常によく効きます。
味わいも独特です。ぜひ試してみてください。

2009年3月18日水曜日

Markitの手際の悪さ

この3月から始まるいTraxx Japan S11に関しては、特定の観測期間に2000bpを超えていた銘柄は採用されないというルールが追加されたはず。

それで、アイフルと武富士はS11からは削除されることになっていた。

が、

なぜか、そのルールが突然、取り下げられた。。。。

急に新しいルールをつくって、何日かしたら、やっぱり止めました。。。。

だから、CDSはインチキくさいって言われるんだよ。。。。

Markitは何をやりたいのだろう。。。。?

2009年3月11日水曜日

CDSの誤解  トップアナリストでも理解していない・・・

UBS証券の後藤クレジットアナリストは、3月10日付の「UBS Investment Research
クレジット・ウィークリー」で以下のように主張している。

「3月20日から始まるiTraxx Japanの次期シリーズでは3月下旬に2,000bpを超える銘柄(パイオニア、西松建設、アイフル、武富士、オリックス)がインデックスから取り除かれる見通しである」

iTraxxの銘柄を決めるのは、従前からある流動性ランキングと
この3月から導入された2000bpルールだ。

2000bpルールによるものは、後藤氏が理解している3月ではなく、
2月の下旬の引け値で判定される。すなわち、武富士とアイフルですでに決定している。

一方、流動性が低いことを理由にインデックス落ちするものは、あと数日で明らかになる予定だ。
かりに、後藤アナリストの挙げているパイオニア、西松、オリックスがiTraxxから外れるとしても
それは流動性が低いと判断された場合であり、2000bpルールが原因ではない。

そもそも、3月20日にローンチされるのに、「3月下旬に2000bpを超える」ことを条件に
することができるわけがない。

CDS悪玉論は根強いが、ランキング1位のアナリストでさえ、
基本的な内容を理解していないのだから、
世間で誤解されているのも仕方がないのか・・・

UBSは早急に訂正レポートを提出するべきだろう。