2012年10月29日月曜日
欧州の危機脱出まであとどれくらいか?
米国の格付け会社ムーディーズがこんな見解を提示している。
「ユーロ圏が崩壊することなく債務危機から脱するには、『コストと苦痛を伴う調整』がさらに3年必要だ」
同社のソブリン担当チーフエコノミスト、ルシオ・ビニャス・デスーザ氏は、こんな意見もブルームバーグに示したそうだ。
・「ユーロ圏危機が短期的に解決されるとは思えない」
・「制度的な変革に関してユーロ圏で大きな進展があったと認識する必要がある。われわれはこれまでも、数年かかる調整が行われているとの見解を示してきた。ユーロ圏にとって苦痛の数年となることだろう」
・「成長を再開させる能力を持ち合わせる中銀はない」
・「中期的に持続可能な成長は、成長力を強化する構造改革の導入があって初めて生まれる。このため、米連邦準備制度とECBが講じている措置は実質、国内の政策当局が構造改革を実施するための時間稼ぎでしかない」
・「この先も衝撃があったり緊張が走ったりと、数年に及ぶ痛みを伴う調整があるだろう。大まかに言って、この調整の半分が過去3年間に成し遂げられた」
・「ユーロ圏が現在の姿で存続するというのが当社の中心的な見方だと強調する」
なるほど。
相場をみる立場からこれを考えると、こんなインプリケーションがでてくる。
・欧州債務危機に対しては、ユーロ崩壊というテールリスクが最大の問題だったので、それがないのであれば、やや重めの景気後退だとみなせる。
・あと3年であれば、徐々に相場は欧州問題を材料視しなくなってくる。
・むしろ、相場はだんだんと欧州問題に飽きてくるだろう。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿