2013年4月10日水曜日

市場が壊れて、どうなるのか?


日経のこんな記事が注目を集めている。

「市場が壊れた」4・4大規模金融緩和の光と影 国債波乱の真相



一般に、期待インフレ率を市場の値としてはどのように観察するか?

期待インフレ率はこのように表現することが多い。

期待インフレ率=(R-r)/(1+r)≒ R - r

R:名目イールド(複利) 
r:実質イールド(複利)

市場の観測値としては、それぞれ、

名目イールド(nominal yield) = 10年利付国債の複利利回り

実質イールド(real yield) = 10年物価連動国債の複利利回り


とみなすケースがほとんどだ。


しかしながら、日本の場合、後者の「物価連動国債」は市場の流動性が低いのが大問題だった。

つまり、「物価連動国債」の複利利回りがどの程度なのかは、市場に聞いても、わかりづらい状態となっている。

このような中、今回の黒田日銀のバズーカ砲の結果、上記の記事「市場が壊れた」4・4大規模金融緩和の光と影 国債波乱の真相 のように、通常の「利付国債」まで「壊れた」のである。



どうなるか?

つまり、期待インフレ率がまったく検討つかなくなってしまったのだ。

期待インフレ率がわからないまま、「異次元」の金融緩和を続けていく!

日本の金融政策は、スピードメーターのない暴走トラックになったかもしれない。




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