先週、「金への投資は警戒したほうがいい」と指摘したところだ。
金の相場の下げが意味するもの
チャート的には、この赤い線を見事にブレイク。
ところで、日経に気になる記事がでていた。
金急落は黒田日銀に対する信認か
当方の見立てとは似ているようで、違う。
日経では、日銀の高官の発言の趣旨として、「金融政策の節度が守られ信認されれば、代替通貨としての金は買われず、金価格は下がるはず」との考え方が紹介されている。
世界に通貨が円しかなければ、このような解釈も成り立つかもしれない。
しかし、いまはむしろ逆だ。
日銀は「異次元」の金融緩和を目指し、そしてその結果として自国通貨とのしての円が下落している。
いまは、ドルやユーロに対する極端な見方を背景とした金のロング・ポジションの解消の局面と解釈すべきだろう。
ちなみに、マーケットでは、ポールソンのヘッジファンドが注目を集めている。
報酬を確保するために、このファンドから新しいファンドへ資金を移そうとしているらしい。
問題はそのコストだ。
2009年4月1オンス=900ドルで金への投資を開始したという。
新しいファンドに資金を移すためにも、これから金ポジションの売りフローはまだでてくるだろう。
前回論じたような貨幣の「価値の貯蔵」に加えて、大人の事情のフローが絡んでいる。
こういうときには、極端な値動きになりやすいので、注意が必要だ。
池水雄一
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