2013年4月30日火曜日

国債の金利低下で、高配当株が割高に?


国債の利回りが低下する中、定期的なキャッシュフローを求めるニーズの資金が株式に流れているように見受けられる。

いわゆる高配当銘柄が人気化している、との仮説だ。

いまなら、米国債だと10年債で1.6%台。

2011年であれば、3.5%~2.5%といった運用もできた。

たしかに、現状の水準だと、運用を考え直したくなるのも理解できる。





それに対して、例えば、P&Gだと配当利回りで3.1%。

債券への投資では利回りが足りないと考える向きが、高配当株を購入しているのではないか。

P&Gはたしかに、ここもとレンジを切り上げたようなレベルになっている。





ただ、例えば、予想PERでみてみると、P&Gなんと19.22倍。

これは高すぎるのではないか。

予想PERは、アップルが10.74倍、グーグルが17.74倍。

ネット関連株よりもP&Gが予想PERで高くなっている状態はかなり居心地が悪い。



債券市場から染み出ている資金が高配当株に回っているとする仮説にのるならば、それはリスク耐久度の低い資金だと考えられる。


これら高配当銘柄が従前のレンジに戻っただけで、債券市場から染み出た分の資金へのインパクトは大きい。場合によっては、かなりきつい損切りのフローもあるかもしれない。


日本でも、米国の高配当銘柄に投資する投資信託は人気だが、思わぬボラティリティを被る素地ができているので注視したほうがいいだろう。


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