2012年9月12日水曜日

さっさと不況を終わらせろ

2008年にノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマンの著作。





タイトルこそ軽い感じがするが、中身は硬派。

最近はケインズ型の財政出動の評判は悪いが、
クルーグマンは思い切った財政出動の重要性を指摘している。

日本の場合、国債の発行残高が非常に大きいため、
欧州債務危機の追い風もあり、緊縮/財政再建/消費税増税、
といった方向に進みつつあるようにみえる。

はたしてそれでいいのだろうか?

昨今、日本を代表する企業の収益の低下が目立つが、
その遠因はこの長引く不況だと思われる。
不況期には、イノベーティブなビジネスが生まれるよりも、
目先のコストカットに意識がむかいやすい。
そうしているうちに、総取りされてしまっているようにみえる。


この円高が示すように、日本の財政にはまだ信頼が残っている。
時間があるうちに、思い切った財政出動で、さっさと不況を終わらせたほうがいい。
回り道にみえるが、財政再建もそのほうが早いだろう。

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