2012年12月26日水曜日

ナローパス


12月23日にNHKが「日本国債」という特番をやっていた。
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2012/1223/index.html


番組全体では、ヘッジファンドのおじさんとか、ツッコミどころ満載だったが、日銀の白川総裁のコメントは看過できない。

「デフレ克服と通貨の信認確保の両方を達成するのはナローパス、狭い道ということなんですね」


かねてから当コラムでは主張しているように、昨今の政治主導によるインフレ目標、リフレ政策は、まさに円という通貨の信認を大きく毀損する恐れがあるので、要注意だ。

「悪い円安」が始まりつつあるかもしれない。

2012年12月25日火曜日

安倍総裁と円


週末に安倍総裁が、「日銀が1月の次回金融政策決定会合で2%の物価目標を導入しなかった場合の対応として、日銀法改正」と仰る。

これを受けて、円は売られ、CMEも高値を伺う動きに。

相場的にはこういうのも材料としていけばいいのだが、円はこれでいいのだろうか?

大勝利したとはいえ、政治家の言うことを聞かないいけない中央銀行。

なんか、発展途上国の様相だ。

こういう国の通貨は、そういう意味で下落してしまうのではないだろうか。

2012年12月20日木曜日

日銀金融政策決定会合

今回の日銀の対応は「適切」だったと評価。

・資産買入基金の2013年末残高の長期国債を5兆円(39兆円から44兆円へ)積み増し。

・短期国債を5兆円(19.5兆円から24.5兆円へ)積み増し。

・基金総額は91兆円程度から101兆円程度へ引き上げ。


このタイミングでのインフレ目標導入など、極端な選択肢はとられていない。

すなわち、円の信認への懸念も発生しないだろう。


日本株はこの発表前後で乱高下したが、昨晩のニューヨークの動きも考えると、ほどよい調整になったといえよう。


2012年12月19日水曜日

悪い円安になるか否か


今回の日銀政策決定会合が試金石だ。

そもそも日銀は政府から独立しているべきだ。


それの踏まえたうえで、日銀独自に判断して、結果として金融緩和になるのであればよい。

政府からの圧力で緩和していくようでは円の信認にかかわる。

悪い円安を引き起こしかねない。



しかも、安倍政権の成立は26日。

まだ成立もしていない政権の意向の空気を読むような中央銀行ではないことを願う。

明日はせいぜい基金の小幅な増額くらいでお茶を濁すことを期待する。

2012年12月18日火曜日

日本株のアンダーウェート減少

メリルリンチのファンドマネージャー調査によると以下の結果が判明した。

今後1年間に日本株をオーバーウェートしたい投資家(11月の調査)

 → -17% 

これはなんと前月比+22ポイントだ。


これは時期として、今回の自民党の圧勝を織り込んでいない。

いま調査したら、お祭り騒ぎだろうか??

次の発表が楽しみですな。

2012年12月17日月曜日

選挙と相場



自民党の歴史的な勝利を受け、今日だけでも、複数のエコノミスト、ストラテジストが「財政と金融の一体緩和」への期待が高まっていると主張している。

朝一での為替の飛び方(円安方向への)なんかをみていると、そのような主張も理解できなくはない。

ただ、それでいいのだろうか?

あくまで、日銀は独立して金融政策を執行していくべきだ。

日銀のジャッジとしても金融緩和が必要とされ、結果として、財政政策と方向感がそろうのであればいいのだが、財政政策だけでは足りない、従って、もう一段の金融緩和を、という路線ではあればまずい。

この数週間、為替が円安になり、株式市場では好感されているが、油断してはいけない。
質の悪い金融政策を背景とした「悪い円安」にならないよう祈るばかりだ。

2012年12月11日火曜日

『どうする?日本企業』


三品和広氏は、『どうする?日本企業』でこのように主張している。

「成長ありきの経営はもう止めよう!」






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日本という国の現状を考えたとき、国としてはおそらく潜在成長率は低下しており、かつてのような成長は難しい。人口が減少していくなか、生産性の向上で賄う分には限りがあると認めざるを得ない。

しかし、企業単位では、やはり成長を追求していくべきではないのか?

企業の活動の範囲は、日本国内に限らない。

三品氏はこう言う。

イノベーション、品質重視、多角化、国際化は「一見『正解』と思われる」


一見ではなく、これらこそがまさに正解なのではないか?



成長を目指さない企業に投資する気はしない。



2012年12月4日火曜日

バーゼルⅢと国際競争


現在、日本の銀行はバーゼルⅢの準備に神経をすり減らしている。

バーゼルⅢとは、新たな銀行の資本規制だ。

リーマンショック時のような金融システムが麻痺するような事態を避けるために、
銀行が保守的な経営をしていくことを迫るもの。

営利企業として銀行はそれでいいのか、という議論もある非常に難しいテーマだ。

しかし、金融システムが麻痺するリスク・コストを鑑み、やむを得ないと導入の準備がされてきていた。

しかし、ここにきて、欧州連合(EU)が2013年1月の期限を守れない見通しを明らかにした。

米国もかなりバーゼルの準備は遅れている。



この状況下で日本の銀行はどうするか?

日本の規制当局はこのまま日本のみ規制を負う方向で進んでしまうのではないか?

バーゼルは世界の金融機関が秩序だって導入していく必要がある。

このままでは、日本の銀行だけが貧乏くじを押し付けられてしまうだろう。




2012年11月28日水曜日

NTTドコモとiPhone


プレジデントでこんな記事が掲載されている。

NTTドコモ新社長はアマゾン、楽天を追いかける【1】
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20121127-00007882-president-nb


本当にiPhoneを扱わなくていいのだろうか?


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通信キャリアの競争力は、(1)通信インフラの品質、(2)端末の魅力、(3)コンテンツ・サービスの魅力で決まると考えてよいのではないだろうか?


ドコモの強みのイメージは(1)の通信インフラの品質だ。

しかし、最近は通信障害が頻発している。


また、ユーザーでないとわからないためか、あまり指摘されていのだが、都内では、ドコモの通信は逼迫しており、回線の速度はかなり落ちている。

つまり、通信インフラとしての競争力は低下している。


(2)端末の魅力の観点からいくと、この記事をみる限り、ドコモはiPhoneという選択肢はとらないようだ。

そこで、(3)コンテンツ・サービスの魅力、なのだろう。


そのアンサーがネットでの通販でのガチンコ勝負というのであれば、あまりにも競争が激しい戦場を選択していると評価とせざるをえない。

記事によれば、「加藤社長は『Amazonを目指す』と明言する。」


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ドコモは苦戦中だが、バランスシートも強く、稼ぎ出す利益の水準はまだまだ高い。

がゆえに、いろいろな施策を試みることができてしまう。

ながい時間をかけて、じわじわと弱っていってしまうのではないだろうか?



ドコモの選ぶべき選択肢は、iPhoneを扱うことだ。

日本の通信キャリアは基本的にはパイの奪い合いのゲーム。

目先はiPhoneのハンディキャップを解消し、KDDIの弱体化を仕掛けることが有効だろう。

2012年11月21日水曜日

日本のケインズ


12月16日の選挙に向けて、安倍総裁がいろいろと刺激的な発言を繰り返している。

積極的な緩和を期待し、相場は盛り上がっているが、落とし穴はないだろうか?

そういうときは、歴史に学ぶのが有効だ。


かつて、「日本のケインズ」と呼ばれた人物がいる。

高橋是清だ。






最初は積極的な緩和により、景気をサポートしたのは事実だ。

ただ、やはり、この類はブレーキが難しい。

このときは、結局、財政インフレになっている。

インフレ?いいことではないか!などと、このご時世では唱える向きもでてくるかもしれない。

長らくデフレに苦しむこの国では忘れてしまったのだろう。

過度な緩和の副作用のことを早く思い出すべきだ。



2012年11月19日月曜日

政権交代は短期ポジティブ・長期警戒か


民主党から自民党に政権交代がなされた場合、相場にはどのような影響があるだろうか?

<民主党>

・大きな増税
・抑制的な財政支出
・中程度の金融緩和

<自民党>

・中程度の増税
・積極的な財政支出
・積極的な金融緩和

こう考えると、もし自民党になった場合、短期的には、円安&株高が期待できる。

ただし、注意しなくてはいけないのは、その持続性だ。

経済は本質的にはその実力で成長していく。

そのトレンドに対し、金融政策や財政政策は前倒しにしたり、先延ばしにしたりするにすぎない。

つまり、例えば、目先、緩和的な政策を選択した場合、その巻き戻しがくるのである。

そのときに、経済の実力が回復していなけれれば、また景気は悪化する。



ダイエットに似ている。

例えば、急に食事の量を減らせば、体重は減るかもしれない。

ただ、それではすぐにリバウンドしてしまうのである。

食事の量を減らすとともに、トレーニングすることで代謝をあげることが重要だ。

そうすれば、スリムな身体を長く維持できるだろう。


経済の場合の代謝向上に相当するのが、イノヴェーションだ。

緩和的な政策により、資金コストが低下しているうちに、画期的なイノヴェーションを実現できるかどうかにかかっている。


イノヴェーションがないのであれば、ダイエット同様にリバウンドを警戒しなくてはいけない。

2012年11月15日木曜日

パナソニックは『道をひらく』 その2


本日の日経新聞ではこんな記事。

「パナソニック「15年度に実質無借金」 復配は13年度」
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD140MI_U2A111C1TJ0000/?dg=1

河井常務がこう述べているそうだ。

営業利益も純利益も、ある程度まとまった数字を出さないといけない



先般の大幅赤字はパナソニック復活のための偉大な一歩だ。

やはり、パナソニックは『道をひらく』だろう。

きついダイエットでフラフラしてるだけ



残念ながら生活が乱れて太ってしまった男がいるとしよう。

しかし、彼はその現実をしっかりと受け止め、ハードなトレーニングを始めた。

食餌もきちんと内容を吟味するようにした。

それらがかなり厳しい内容のため、いまはフラフラしているところだ。

ただ、問題点を見極め、適切に取り組んでいけば、再び、健康になれることだろう。








一方で、ライバルは甘いものを堪能している。

ただ、その皿は汚れきっている。

本人はうまくやっているつもりだろうが、このままでは病気さらに悪化するだろう。




ソニーに5億8500万ドルの請求??


ソニーがこんなことを発表している。

「2012 年11 月9日、ソニーに対するムーディーズ・ジャパン株式会社による格付けは、“Baa3”(アウトルックネガティブ)に格下げされました。

今回の格下げにともない、特定の法人顧客において、前受金残高の即時返済を要求できる権利が発生しました。

2012 年11 月14 日現在、その金額は最大約585 百万米ドルです。

また、2012 年11 月14 日現在、ソニーはこの法人顧客から返済請求を受けていませんが、返済請求を受けた場合、契約条件に従い、その金額を払い戻すことになります。

この払い戻しは、手元現金と短期借入金により賄う予定です。」


これって、昨日のCBの理由なのか。。。?


2012年11月14日水曜日

ソニーがCB発行!




ソニーが海外でCBを1500億円も発行するという。

転換価格は14日の終値870円に10%~20%上乗せした水準で、本日夜に決定の見込みだそうだ。

ここまで株価が下がっているなかで、なんとも低い上乗せ水準。。。



ソニーの株式の時価総額は、いまや8740億円だ。

このCB発行は強烈な希薄化圧力になる。




そもそも、本件の資金使途は半導体への投資や他社への出資、また既存の借入の返済に充当されると説明されている。

こんなもの、低利の銀行ローンでまかなえばいいだろう。

もし仮に、銀行ローンでよい条件がでないので、このCB発行に追い込まれたというのであれば、、、




現在のソニーの信用格付けは、ムーディーズでBaa3のネガティブ。

もうすぐジャンク債扱いだ。



かつては、あんなに輝いていたのに。。。








仕事






2012年11月13日火曜日

フィナンシャルエンジニアリング―デリバティブ取引とリスク管理の総体系


フィナンシャルエンジニアリング。

デリバティブ取引とリスク管理の総体系の一冊。

マーケット部門、特にデリバティブにかかわる者で、これを知らないものはいないはず。





リスク管理について多くの時間をかけて考えたことがあるかどうかで、その後の相場人生が変わる。

これだけの大作だと、まさにじっくりとリスク管理について考えることができる。

リスク管理を軽んじると、相場の世界では長生きできない。

リスク管理を軽んじた末路


元UBSのトレーダーが23億ドル相当の損失の詐欺と不正会計で罪に問われている。

弁護士によると、「リスク限度を超える取引は上司から促されたもの」だそうだ。



かなり大きなポジションだったと推察される。

1日で600万ドルも勝ったこともあるらしい。

ただ、その末路がこれではいけない。



リスク管理は相場で生きていくうえで、もっとも大事なものだ。

はした金で浮かれていると、大事なものを失ってしまう。

2012年11月9日金曜日

ヘッジファンド運用者の報酬は1億円越え


「ヘッジ・ファンド・リサーチ」と「グロキャップ・サーチ」がこんな数字を開示しているそうだ。

「ポートフォリオマネージャーの平均給与は『中程度の成績で中程度の会社』では130万ドル(約1億320万円)」 
*ただし、ブルームバーグからの孫引き


このご時勢に1億円超え。

ただ、今後、証券会社からのリストラ組がどんどんファンドを設立していくことだろう。

その場合、受託資産の獲得競争と報酬のダンピング競争がますます激化していくはず。

相場をあてるだけでは、ファンドビジネスはうまくいかない。










東京電力の「再生への経営方針」の意味?



先般、東京電力が突然、「再生への経営方針」というものを発表した。

http://www.tepco.co.jp/cc/press/2012/1222460_1834.html


これは何を意味するのだろうか?

同日、廣瀬社長がこのように発言している。

「事前に政府側と折衝して策定したものではない」



本当だろうか?

東京電力は、現在、実質的に国の管理下にある。

まさに、事前に政府側とよく計画を練ったうえで、あの発表がなされたとするならば、それが伏線となるストーリーを検証しなくてはならない。例えば、「法的整理」への地ならしの可能性だ。



一方で、本当に東電単独で発表したのだとすれば、どんな意味があるのだろうか?

例えば、こんな仮説が考えられる。

「東電は電力業界のリーダーだと自覚している」

震災前までは、間違いなくリーダーであっただろう。

いまはどうなのだろうか?

市場での評価、銀行からの評価、世間からの評価、、、

いろいろな評価があるだろう。が、厳しいものが多いのではないか。



そんな中、東電はリーダーとして日本の電力業界の未来を案じて、あのような発表をしたのだとしたら、、、

まさに、「想定外」、、、


ねばるスペイン。ECBの据え置きの意味は?




ECBは政策金利を0.75%で据え置くことを決めた。


事前の市場予想も、ほとんどの人が据え置きを予想していたので、これ自体は相場の材料にはならない(ブルームバーグの集計では63人中62人が据え置きを予想、1人が0.5%への利下げ予想だったそうだ)。

ドラギ・マジックのおかげで、スペイン国債はなんとか生きながらえている。

しかし、そのせいで、トリガーとなるスペインによる支援申請がまだなされていない。

これはユーロという特異な通貨構造のなかで、各ソブリンに財政の主権が残置されているという歪んだスキームの改善を促すもの。

しかし、それが、変に生きながらえているので、発動できていない。



昨晩のECBの据え置きは、それに対するプレッシャーだと解釈できる。

ユーロが「普通の経済圏」になるカギは、いまはスペインにある。

2012年11月6日火曜日

CDSでは"管理人"に注意



CDSのクレジット・イベントのうち、Bankruptcyには気をつけなくてはいけない。

「管理人、仮清算人、保全人、財産保全管理人、管財人、財産管理人その他参照組織またはその資産の全部もしくは実質的に全部を管理する類似の官吏の選任を申し立てた場合、またはかかる選任が行われた場合」と規定されている。

日本の感覚からすると、まだ生きている、まだセーフ、という企業がこれでひっかかるケースがある。

例えば、2008年、アメリカのファニーメイやフレディマックはこれでクレジット・イベントにヒットしている。


最近だと、話題の某社なんか、「実質的に全部を管理」される寸前だったりして。。。

債券のファンドに資金流入




債券王ビル・グロース氏のファンドが運用もビジネスも好調だ。

彼が運用する米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の「トータル・リターン・ファンド」には、この10月、24億ドル(約1930億円)の新規資金が集まった。

今年の運用成績は足元でプラス10%に迫る勢いだという。




アメリカの量的緩和は債券ファンドに恩恵をもたらしている。

量的緩和の終了が検討されるとき、相場はどうなるだろうか??

株安、債券安。

資金はどこに逃げるのだろうか?

2012年11月5日月曜日

裁判所が格付会社を裁く??



一般に、格付会社の格付とは、格付会社の『意見』であると主張される。

つまり、単なる『意見』なので、格付会社は、その債券の償還について保証しているわけではないと仰るのだ。

そんな中、こんな事件が。

「米S&Pが敗訴、判断誤らせたと認定-オーストラリア連邦裁 - Bloomberg
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MCZNW96K510101.html 」

「2006年に発行された2種類の仕組み債の格付けは「判断を誤らせる」ものだったと指摘。S&P、ABNアムロ銀行、ローカル・ガバメント・ファイナンシャル・サービシズに損害賠償金の支払いを命じた。」

これはすごい。

この調子で格付会社に賠償金を支払わせたら、格付会社なんてなくなってしまうだろう。

パナソニックのCDSが激しくタイトニング


パナソニックは先般の決算を受けて、CDSが大きくワイドニングしていた。

実態の理解うんぬんのまえに、その赤字幅の大きさが嫌気されたのだろう。


ところが、本日はずいぶんとタイトなレベルでのトレードが観測されたようだ。

先週のクローズが420bp近辺だったのに対し、本日は345bp。

リスクテイクする動きが帰ってきたのだろうか?

あの人のtwitter、最近見かけないと思ったら、、、


twitterの使用の変更で、RSSなどに登録しているtweetがみれなくなっている。

「 https://twitter.com/statuses/user_timeline/(アカウントID).rss 」などのワザを利用している場合が、ひっかかってしまう。

Google Readerや、それを経由したFlipboadなどでチェックしている場合は、注意が必要だ。



対策は以下の通り。ただし、最近、twitterが急に使用を変更することを念頭にいれておこう。

「 https://search.twitter.com/search.atom?q=from:(アカウントID) 」

これをRSSに登録しなおせば、当面は大丈夫だ。

IMMは「円売り」ポジションが増加



IMMの投機的ポジション(Non-commercial + Non-reportable)は、10月30日分で52,306枚から76,581枚に増加。

米雇用統計もよかったし、米国債の居所が変わったら、面白い相場つきになりそう。

目先としては、明日の米大統領選挙の結果を見極めたら、どかんとポジション・メイクって感じだろうか。

2012年11月2日金曜日

パナソニックは『道をひらく』



『津賀神話』が始まるかもしれない。


パナソニックの新たな業績の計画が注目されている。今年度の当期損益は7650億円の赤字になるという。昨年度が7722億円の赤字なので、2年間で1兆5000億円も吹っ飛ばすことになる。


パナソニックは大丈夫なのだろうか?

今回の津賀社長の決断は正しいと評価する。

実は今年度の計画では本業の実力を示す営業損益で1400億円の黒字。昨年度は437億円だったので、着実に前に進んでいる。




1.最終の当期損益が大幅な赤字になるのは、大きく以下の2点を「選択」したことが要因。


(1)将来のリスクの「損切り」を選択

 過去の投資の失敗を、「のれん・無形資産の減損」として確定させた。これは英断だ。三洋電機等、過去の大型投資が現在ではうまくいっていないので、将来的なバランスシートのリスクが高い状態が続いていた。これが疑心暗鬼になっていたのだが、これを確定したことになる。

 今後は、この損切りで十分だったのかどうかをウォッチしていけばいい。なお、2012年度第2四半期末時点で、のれんは5177億円、無形資産は2377億円。パナソニックの経営陣は「過剰感が解消」と自己評価している。


(2)経営環境の悪化を「直視」した結果、繰延税金資産を取り崩した

 2Q累計の法人税等は4114億円で、前年と比べると4128億円の増加。法人税等に含まれる繰延税金資産の取崩し額は4125億円だ。

 これを主要因として、税引き前の損益▲2787億円から当社株主に帰属する当期損益は▲6852億円まで悪化している。



2.キャッシュフローを力強くコントロール

 
 津賀社長は「普通でない会社」だとの自己評価を披露した。これはすごいことだ。「天下の松下」がこんなことを言えるものなのだろうか。

 「あらゆる手を尽くしキャッシュフロー創出」し、「普通の会社」になるという。

 この現実を適格に認識し、まっとうな解決を模索する姿勢は評価したい。

 ちなみに、普通の会社に向けて、毎年度フリーキャッシュフローで2000億円以上を目指すとの経営数値目標を掲げた。これが実現できるなら、たしかに危機は脱出できるだろう。




3.結論

松下幸之助は偉大だった。

『津賀神話』はどうなるのだろうか?

パナソニックは『道をひらく』ことができるだろう。








2012年10月29日月曜日

目先の相場の材料に対して


野村証券が10月29日付のレポートでこんな見方を提示している。



・11 月6 日の米大統領選挙前に失業率は小幅低下しよう。

・日銀は資産買入れ等基金を増額すると予想される。

・中国の製造業購買担当者指数(PMI)政府版は景気の拡大縮小の分かれ目となる50 の水準を上回ろう。

・中国のマクロ経済指標の改善は、12 年10-12 月期の実質GDP成長率が前年同期比+8.4%に急加速する


上の2つは、まあ、そうなんでしょう。
下のほうが実現すると、相場は動意づいて面白くなりそうだ。

欧州の危機脱出まであとどれくらいか?



米国の格付け会社ムーディーズがこんな見解を提示している。

「ユーロ圏が崩壊することなく債務危機から脱するには、『コストと苦痛を伴う調整』がさらに3年必要だ」



同社のソブリン担当チーフエコノミスト、ルシオ・ビニャス・デスーザ氏は、こんな意見もブルームバーグに示したそうだ。

・「ユーロ圏危機が短期的に解決されるとは思えない」

・「制度的な変革に関してユーロ圏で大きな進展があったと認識する必要がある。われわれはこれまでも、数年かかる調整が行われているとの見解を示してきた。ユーロ圏にとって苦痛の数年となることだろう」

・「成長を再開させる能力を持ち合わせる中銀はない」

・「中期的に持続可能な成長は、成長力を強化する構造改革の導入があって初めて生まれる。このため、米連邦準備制度とECBが講じている措置は実質、国内の政策当局が構造改革を実施するための時間稼ぎでしかない」

・「この先も衝撃があったり緊張が走ったりと、数年に及ぶ痛みを伴う調整があるだろう。大まかに言って、この調整の半分が過去3年間に成し遂げられた」

・「ユーロ圏が現在の姿で存続するというのが当社の中心的な見方だと強調する」



なるほど。

相場をみる立場からこれを考えると、こんなインプリケーションがでてくる。

・欧州債務危機に対しては、ユーロ崩壊というテールリスクが最大の問題だったので、それがないのであれば、やや重めの景気後退だとみなせる。

・あと3年であれば、徐々に相場は欧州問題を材料視しなくなってくる。

・むしろ、相場はだんだんと欧州問題に飽きてくるだろう。

2012年10月28日日曜日

動員の革命



twitterで有名な津田大介さんの著作。

なんで『動員の革命』なんていうタイトルなのかと不思議だった。

が、実際に読んでみて理解できた。

「ソーシャルメディアがリアル(現実の空間・場所)を『拡張』したことで、かつてない勢いで人を『動員』できるようになった」と主張している。

たしかに、これは『革命』だ。





2012年10月26日金曜日

ニュースとは違う視点:米スプリントの決算



ソフトバンクが買収を決断した米スプリントの7-9月期の決算が昨晩発表されている。

日本の今朝のニュースでは、「赤字幅拡大」と報じられていた。

http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/nms/news/post_29254

ソフトバンクが買収を決めたアメリカの携帯通信会社、スプリント・ネクステルの7月から9月の決算は、7億6,700万ドルの最終赤字となり、1年前から赤字幅が拡大しました。売上高はスマートフォンのデータ通信が伸び、5%増でしたが、次世代高速通信網の設備投資費がかさみました。アイフォーンの販売はおよそ150万台で、うち4割が新規加入でしたが、全体の契約者数は前の期から45万6,000人減少しました。


しかし、7-9月期の赤字幅は、事前の市場予想よりは小幅であったことを指摘したい。

実績は1株あたり26セントの赤字であり、市場予想は43セントだったのだ。

ドライバーは、スマートフォンの値引きがマイルドであったことだ。また、ネットワークへの支出も控えている模様。


これらのドライバー、どちらも規模の経済が効くことに注目だ。


ソフトバンクとスプリントが一括して、スマートフォンやネットワーク機器を仕入れることができるようになると、ますますその効果がでてくることだろう。


2012年10月25日木曜日

ショイブレ ドイツ財務相による警告


ショイブレ ドイツ財務相がこんなことを仰ってる。


Schäuble Warns Worst Is Yet to Come


Europe's debt crisis seems to have entered a calm phase, but that's only an illusion, German Finance Minister Wolfgang Schäuble said on Tuesday. The worst is probably still to come, he warned.   最悪のことが、おそらくまだ来ることだろう



なんかこの画像をみるだけで、本当に危機がくるような。。。


2012年10月24日水曜日

華為技術有限公司 ファーウエイ・テクノロジーズ


華為技術有限公司(ファーウエイ・テクノロジーズ Huawei Technologies Co. Ltd )に注目している。

40978Z CH CNYの非公開企業だ。


DESはこんな感じ。

Huawei Technologies Company Ltd. provides telecommunication solutions. The Company offers business consulting, network integration, assurance, managed, learning, and global delivery services. Huawei Technologies serves customers worldwide.



 ソフトバンクの孫正義社長とスプリント・ネクステルのDan HesseCEOが、スプリントでは中国のファーウェイ・テクノロジーズの通信機器は採用しないとの考えを明らかにしている。

これは、おそらく、連邦議会下院の諜報委員会(The House Intelligence Committee)が、ファーウェイおよびZTE(中国の大手通信機器の2大メーカー)の製品について、「米国の安全保障を脅かす可能性がある」とする調査の結果を発表しているためだろう。



ただ、すでにソフトバンクは日本でファーウェイの技術を利用している。

端末とネットワークにおいて、ソフトバンクとスプリント合計の圧倒的な購買力を活用するというのが、今回のスプリント買収成功のカギかと思われるのだが、、、、

スプリントでファーウェイの通信機器を採用しないということは、この競争力の源泉を曇らせはしないろうか??



2012年10月23日火曜日

年間最大100億ドル!



格付会社のS&Pが、22日にボルカールールに関連する米大手銀行への見解を提示した。

「われわれはボルカールールが適用された場合、米銀上位8行の税引き前利益の合計額が年間最大100億ドル(約7993億円)減る可能性があると現時点で予想し、2年前の40億ドルの減益見通しを上方修正した」と主張している。

大手銀行がバクチして金融システムが不安定になるのを避けるというのがこのルールの趣旨。

一方で、100億ドルも利益が減少してしまう場合、例えば、融資に対するスタンスはどうなるのだろうか?

ケース1
バクチ分の利益の減少を補うために、融資の姿勢は積極化する

ケース2
バクチで利益を上乗せできないので、少しでもリスクのある融資は控える


ケース2になるとまずい。
大企業は金融緩和も背景にあり、資金調達はじゃぶじゃぶだろうが、本当に資金を必要としているところに副作用がくるのであれば本末転倒だ。

2012年10月22日月曜日

『新・日本的経営を考える 知・技・質を深めて 』


元・花王会長である常盤文克氏が2004年から日経BPオンラインに連載してきたコラムを単行本化したもの。


・「変化を前向きに捉え、変化への対応ではなく変化と共に生きる」

・「個を超えて共鳴する集団の力を強める」

・「欧米(特に米国)だけでなく、東洋の思想を経営に活かす」

・「革新的な仕事は物事の限界・境界にある」





白川日銀総裁:今後とも間断なく金融緩和を進めていく


さきほど、日銀での定例の支店長会議で、白川総裁がこんなあいさつをしたそうだ。


・今後とも間断なく金融緩和を進めていく


・海外経済は、減速した状態がやや強まっている

・わが国の景気は、横ばい圏内の動きとなっている

・景気は先行き、当面横ばい圏内の動きにとどまる


10月30日(火)にはさらなる金融緩和が発表されるんでしょうかね。

2012年10月21日日曜日

夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです

村上春樹氏へのインタビュー集だ。


「物語を書きながら自分自身の物語を探している、表面を掘り下げるのは深いところにある自分の魂に達するためだ」
P155


「作家にとって書くことは、ちょうど、目覚めながら夢見るようなものです。それは論理をいつも介入させられるとはかぎらない、法外な経験なんです。夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」
P157


「そういえば、僕は一度ジョン・アーヴィングをインタビューしたことがあるんですが、彼はこんなことを言っていました。優れた物語には麻薬注射のような作用がある。一度とりつかれたら、読者はずっと次を待っていてくれる、と」
P200


「僕にとってジャズというのは旅に似ています。精神の旅です。それは書くという作業にとても似通っている。」
P241


「今にして思えば、僕の前にははっきりとしたひとつの道筋ができていたのだ」
P531


「でも、よくわからないからこそ、人生にはきっと意味があるのだろう」
P531


佐野眞一氏の『あんぽん』と『ハシシタ』


佐野眞一氏による週刊朝日への連載『ハシシタ』に関する議論が盛り上がっている。









既に手に入れることは困難なようで、中古で数千円という価格帯になっているという。

今回、橋本氏の血縁や出身のことをテーマにしているということで批判の対象となっている。




一方で、佐野眞一氏が同じく血縁や出身から切り込んでいった別の作品がある。

あのソフトバンクの孫正義氏についてである。

彼のかつての日本名「安本」を、朝鮮風に『あんぽん』というタイトルにしている。






リンク先のアマゾンでの評価をみると、概ね好評だ。

だが、発想や手法、タイトルという面で、『ハシシタ』と『あんぽん』には共通するものが多い。

今回の『ハシシタ』は大騒ぎになったのに対し、『あんぽん』が概ね好評なのはなぜだろうか?

孫一族のことを驚くほど赤裸々に明かすのはOKだとでもいうのだろうか?

『ハシシタ』に対しての橋本氏の記者会見がこの流れを作ったという解釈で正しいのか?

日本のなかにある、アンタッチャブルな領域の区分けが原因であれば看過することはできない。

2012年10月18日木曜日

ムーディーズの判断の結果、ヨーロッパは、、、


格付会社のムーディーズがスペインの格付けをBaa3、つまり、投資適格等級に維持したことを受けて、17日の欧州市場ではリスクオンの意欲が旺盛になった。

当のスペインの国債は2年債では3%を割れるまで力強く買われた。

また、イタリア国債の2年も、節目の2%を割れている。


格付会社の意見に振り回されているような様相だ。

格付会社の意見は、あくまで相場の材料として積極的に利用したいものだ。

2012年10月17日水曜日

志はエゴなのか?

先日のソフトバンクによる米スプリントの買収に関して、孫さんのあの発言がこういうふうに紹介されている。

これはウォールストリートジャーナル。

***日本版から引用****

ソフトバンクの孫正義社長は「男子として生まれたからには、いずれは世界一になるぞという高い志は持っている」と述べた。

***引用ここまで******


***これが英語版だとこうなる****

"I'm a man," Softbank Chief Executive Masayoshi Son explained while announcing the deal Monday in Japanese. "It's part of my male ego to strive to be No. 1."

***引用ここまで******


うーん、語感が違うなぁ。


I'm a man.






ムーディーズがスペインの格付けを据え置き



10月16日、アメリカの格付会社であるムーディーズ・インベスターズ・サービスが、注目されていたスペインの国債の格付けを発表。

結果は据え置き。「Baa3」で見通しは「ネガティブ(弱含み)」。
つまり、投資適格等級とした。

欧州中央銀行(ECB)がスペイン国債購入の意向を示したことにより、市場へのアクセスを失うリスクが低減したとの見解を提示している。


スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のスペイン格付けが、「BBB-」なので、ムーディーズが先行してBB格にしてしむと、ガイドラインに振り回される売りフローがでてくることが警戒されていた。

とりあえず、今回はそのようなシナリオがいったん回避されことに。

ムーディーズも空気をよめるようになってきたのだろうか??

2012年10月16日火曜日

人口18万の街がなぜ美食世界一になれたのか



「スペイン・バスク地方にある人口一八万人の小さな街、サン・セバスチャン。いま、ここは世界中から美味しいものを求めて人が集まる『美食世界一の街』として知られる。」






こんなミステリアスな紹介がなされている街。


そして、この本では、こんな感じで鋭い指摘がなされている。

「伝統的な味は、その地の自然を知ることであり、一方で、現代の自然は、かつての自然とことなったものになってしまってい」

「伝統的な味を新たに捉えなおす時期に来て」いる

「新しい表現の追求」が必要




なので、この本のことも、じっくり語りたいのだが、今回はこの街を語る旅行記を紹介しよう。






スペイン30日、9都市めぐり 26. サンセバスチャン3 町並みと博物館 San Sebastian


2012年10月14日日曜日

がんばる人ほど見落としている  「気づかい」の極意

ビジネス系のノウハウで独自の視点を提供している美崎栄一郎さんの一冊。


「気づかい」とは、大辞林(第三版)ではこのように解説されている。

① 気をつかうこと。心づかい。配慮。 「お-は無用に願います」
② 好ましくないことが起こるのではないかという心配。おそれ。懸念。多く,下に打ち消しの語を伴う。 「食糧が不足する-はない」


なかなか難しい語感だ。


この語感の解釈はともかく、この本には著者の初の著書『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか (Nanaブックス)』と同様に、「仕事がデキる」人のコツがつめこまれている。

取り入れてみようと思わせるコツがいくつもみつかることだろう。




・「そうくるか!」

 肯定しづらいときの合いの手として紹介されている。

 「自分が考えていなかったことで、肯定もしづらいときに、『そうくるか!』だと、驚きを表しているだけで、肯定はしていません。しかしながら、相手にもイヤな感じを与えませんし、見方によっては、賞賛の言葉にも聞こえます。」
 P90





・自信のない人を承認する


 「自信のない人というのは、びびってしまって仕事の速度が落ちてるだけですから、承認されはじめると自分の力を正しく理解できるようになり、メキメキと頭角をあらわすことになるでしょう。」
 P141





・中長期的な視点で


 著者は取引先の担当者がスムーズに仕事ができることを意識している。例えば、「取引先の社内での評価を上げる」lことまで考えているそうだ。


 「『仕事が遅い』や『態度が横柄』などのネガティブな指摘は一切なしです。良いところを指摘していれば、悪いところはどんどん改善されていきます。」

 「その担当者が上司から適切に(ちょっと高めで)評価されることで、彼の社内での立場が上がることです。」
 P117~


 短期的なパフォーマンスの追求に傾斜がかかるご時勢だ。こういうことを考えている人と永く仕事をしていきたいものだ。


 






2012年10月12日金曜日

ソフトバンクのM&A その2

ソフトバンクによる米携帯電話会社スプリント・ネクステルの買収が報道されている。

ロイターは、複数の関係筋による情報として、3メガバンクによる協調融資だとまで報じているので、最後のツメの段階にまできているのであろう。




その莫大なキャッシュフローを有効に活用していくのが、ソフトバンクの企業価値を伸ばしていくポイントだ。

過去にも、ボーダフォン(日本)、ウィルコムと経営の立て直しを実現してきたのは周知の事実。

スプリント・ネクステルの経営は非常に厳しいが、腕の見せ所だろう。




ソフトバンクの今後の投資先の中心はアジアになることだろう。

インドやマレーシアの通信事業会社は魅力的だ。

今回、アメリカの携帯電話会社に目をつけたのはなぜだろう。

おそらく、アメリカのネットカンパニーへの投資を再び増やしていく前哨戦なのではないか。

現在のネットベンチャーの中心層からみると、孫社長は世代が上すぎる。

スプリント・ネクステルの再建を成功させることで、将来の株式交換の価値を高めることができる。





数日前に、孫社長はtwitterでこのようにつぶいやいている。
















2012年10月10日水曜日

IMF・世銀総会における日銀総裁からの警告



48年ぶりでの東京開催となるIMF・世銀総会がはじまった。

世界経済において3位の規模を誇る日本。

ついこのあいだ2位から3位に転落した日本。

その日本の中央銀行たる日銀の白川総裁が、今次のIMF・世銀総会において、このようなメッセージを発している。


・どの国も永久に高度成長を続けることは出来ず

・実力を超えて無理な成長を図ろうとすると、様々な不均衡が発生する






金融危機の治療には時間がかかるものだ。

じっくりと時間をかけて過去の失敗を清算していく必要がある。

それを資産価格の上昇で、見合わせようというのがいまの金融緩和の本質だ。



先日も指摘したように、商品や食物のインフレ下で、金融緩和をするとその副採用は一層深刻化する。

いまや世界経済はドーピングしながら走り続けているような状態だ。





白川総裁が主張するように、「様々な不均衡が発生する」ことだろう。



2012年10月9日火曜日

ソフトバンクのスマートテレビ

さきほど、ソフトバンクの新商品の発表会があった。

この時期は、iPhone 5かぶるので、ソフトバンクにとっても力の入れ具合に困るのだろう。

やはり、新機種よりも、コンテンツをアピールする作戦だったと理解できる。

UULAも今後の展開次第では面白いが、本日の注目点はスマートテレビだ。




各社から動画サービスがあるが、タブレットだと、よほどのことがなければ映画をみる気にならない。移動中とか利用の場面は限定的だといわざるをえない。

やはり、動画を楽しむのであれば、リビングの大画面のテレビにしたいもの。

その葛藤を解決してくれる着眼点だ。





通信機能付きテレビって誰でも考えるけど、ハードの買い増しがネックであった。

特に地デジ対応したばかりだし。

これだけテレビが売れないご時勢、どんなに素敵な機能を付加しても、

テレビでガチンコの勝負をするわけにはいかない。

今回のソフトバンクのスマートテレビは、テレビ商戦を巧みに避け、エントリーのコストを下げている。

アダプターの費用はどうやら無料。

従って、月にワンコインで映画が楽しめるという仕掛け。

郵送でレンタルビデオのサービスが行われている世の中で画期的だ。




今後、通信会社はメインのケータイに加えて、ARPUを引き上げるためのプラスαの勝負になってくることだろう。

その意味で、今回のスマートテレビは、とっても"スマート"だ。

食料価格のリスク



米国中西部の干ばつが世界経済にリスクをふりまいている。

1985 年以来の最悪の事態となる可能性があるとも指摘されている。


この直近四半期での小麦、大豆、トウモロコシは、それぞれ 36%、18%、27%も上昇。

これがじわじわ効いてくるのが金融緩和へのブレーキだ。

経済活動自体は低迷しており、欧州・中国といったリスクに対応するために、

政策金利の引き下げを検討している国は多い。

しかしながら、国民の生活はすでにインフレの弊害が大きくなっている。

したがって、金融緩和に踏み切れないというジレンマになっている。


まるで、スタグフレーションの様相だ。

不況下でのインフレになってしまうと、打つ手は本当に少なくなってしまう。

QE4ではダメかもしれない。

2012年10月8日月曜日

ScanSnapでの保存先の変更

ScanSnap
は効率的な情報管理に欠かせない。普段からめっちゃ使っている。

で、ScanSnapは、最初の設定のままだと、ファイルの保存先がCドライブになる。

私の場合だと、Cドライブのなかのマイドキュメントのなかに、ScanSnapにというフォルダがあり、そこに読み取ったファイルが格納される。


しかし、やはり、Cドライブに重要なファイルを保存しておくのはバックアップの面からも不安だし、そもそもデータをためすぎるとパソコンの動きが不安定になってしまう。

今次、自分のScanSnapフォルダをみてみると、なんと50GBを超えていた。

ということで、この度、データの格納先を変更することにした。


ポイントはScanSnap OrganizerとScanSnap Managerの関係をよく理解することだ。


・Scan Snap organizerはデフォルトのフォルダーが、C:\Users\user\Documents\ScanSnap だ。

・ScanSnap Managerでのアプリ選択でScanSnap Organizerにしていると、ファイルはCドライブのScanSnapに格納されてしまう。

・従って、ScanSnap Managerでのアプリ選択で「アプリケーションを起動しません(ファイル保存のみ)」にしておく。


・そのうえで、ScanSnap Managerの「保存先」から、任意の保存先を設定する。

・さらに、Scan Snap organizer のホーム→フォルダーの割り当てで、その任意の保存先を設定しておけば、引き続き、Scan Snap organizer もスムーズに使用できる。







これで、パソコンがサクサク動くことだろう。








2012年10月6日土曜日

米失業率と大統領選挙


米失業率7.8%との結果。

しかも、労働参加率が上昇しながらの大幅失業率低下。
ちょっと前にあったような、労働市場からの退出による数字の悪戯ではない。

ここにきて、オバマ氏が大統領に就任して以来の良好な数字がくるとは。

失業問題が彼の経済政策への評価を厳しいものとしていたのに。

共和党を支持する人たちは、数字の改ざんまで疑っているという。


2012年10月5日金曜日

『ワーク・シフト』からのレター

『ワーク・シフト』の著者であるリンダ・グラットン教授のウェブサイトから、毎月出るニュースレターに登録することができる。(無料)。

 http://www.lyndagratton.com/



http://www.hotspotsmovement.com/get-involved.html



If you want to become more energised and innovative 
then an easy way to start is to join the movement.

2012年10月4日木曜日

ポール・クルーグマン 「危機の終わり遠い」



ノーベル経済学賞受賞者の米プリンストン大学教授のポール・クルーグマンが金融危機の終わりは遠いとの見解をあらためて提示している。


私には、現在、欧州が挑戦している対策は、経済を悲劇的な縮小均衡に向かわせるものにみえる。ポール・クルーグマンも先般のベオグラードの講演で、ドイツ主導の緊縮政策が1930年代のような経済恐慌をもたらす恐れがあると主張している。


そもそも、政府の債務の圧縮は、危機にやるものではない。


いまは、企業や家計が支出を控え、経済活動を低迷させているのだから、むしろ、政府が支出し、刺激することが求められる。民間の経済活動が活発になってから、税収確保なり、政府支出の厳選等を通じて、政府債務を改善させるべきだ。


そのためにも、いま政府が考えなくてはいけないうのは、成長のための種まきだ。
これにシフトしなければ、「危機の終わりは遠い」だろう。




2012年10月3日水曜日

「下流民か、自由民か。地球規模で人生は二極分化する」



ロンドンビジネススクールの教授が近未来を予想した本がこれ。






この記事のタイトルは、この本のメッセージだ。


こうも主張されている。

『 「漫然と迎える未来」には孤独で貧困な人生が待ち受け、

  「主体的に築く未来」には自由で創造的な人生がある。
  どちらの人生になるかは、
  〈ワーク・シフト〉できるか否かにかかっている。 』




私自身は、世界経済は低成長の時代になりつつあるなか、
所得配分は二極化していくという大局観を持っている。

その考えからすると、この本の主張は実に納得できる。


経済が順調に発展していくときには、上司の言うことをキチンと聞いていればいいだろう。

これからの時代の働き方は、そんな簡単ではない。

ワーク・シフトしなくてはならない。


2012年10月2日火曜日

トップが語る経営教室


おなじみ、マクドナルドの原田さんは例のこれを強調。


Back to the basic with innovative manner

単なる「原点回帰」ではなく、「革新的な手法」で立ち返ろう





東京の帝王 "KING OF TOKYO"

有名なヘッジファンドのマネージャーに、"KING OF TOKYO"との異名を持つ人がいる。


彼に狙われた某企業のことが心配だ。
彼が特殊な情報で、その企業の株を空売りしたのは有名な話。



その企業の株価は業績が厳しいこともあり、低迷している。
バランスシートが脆弱なこともあり、フェアに考えると、増資したほうがいいと思われる。



ただ、"KING OF TOKYO"に狙われていた時期も、変な動きだったし、いまの価格が、単に低迷しているのか、歪んでいるのか、どちらともいえそうな水準だ。



もしかしたら、また特殊な情報が洩れているのか、とも訝ってしまう。



そんなことが原因で、必要な資金を調達できず、最悪の場合になってしまったら、その企業の人たち、そしてその企業への投資家は、どうすればいいのだろうか?



特殊な情報で一儲けを狙うような輩を許してはいけない。




2012年10月1日月曜日

ソフトバンクによるM&A

ソフトバンクによるイーアクセスの完全子会社化が市場の注目を集めている。

イーアクセスへの投資家にとってはポジティブサプライズだ。

明日以降も、飛び乗りの投資家がどんどん登場することだろう。




ソフトバンクは4月以降、経営戦略の変更を明らかにしている。

株式価値の向上のために成長にもっと拍車をかける雰囲気だ。

きっと本命はアジアのモバイル、ネットカンパニーだろう。

イーアクセスどころではない、超大型のM&Aを予想する。

2012年9月30日日曜日

まだある! ドコモのXiデータプラン 10月からは注意!

ドコモの「Xiデータプラン フラット にねん」は、実は正式には月額使用料5,985円。

これが、「Xiスタートキャンペーン2」というもので、月額4,935円になっていたのだ。

しかしながら、この「Xiスタートキャンペーン2」は2012年9月30日で終了する。

「Xiスタートキャンペーン2」適用期間終了後は、通常料金が自動的に適用となるので注意しよう。

http://www.nttdocomo.co.jp/campaign_event/xi_start/index.html

ドコモの「Xiデータプラン フラット にねん」 10月からは注意!

ドコモの「Xiデータプラン フラット にねん」 は一見、使い放題のようにみえる。

実際、2012年9月まではそう言っても間違いではなかった。

しかし、10月以降は、当月利用のデータ量が7GBを超えた場合、当月末まで通信速度が送受信時最大128kbpsに制限されてしまう。

遅すぎて使いものにならない。

速く利用するためには、7GB超過後、2GBごとに2,625円の追加費用が発生する。

単月での利用が7GBを超えるようなユーザーは注意が必要だ。



このサービスも活用しながら、利用状況を確認しよう。

「データ量到達通知サービス」

http://www.nttdocomo.co.jp/charge/online/notification_service/index.html

皮肉なことに、違った格好で不平等が拡大することだろう



『世界の99%を貧困にする経済』は様々な読み方ができる。






そのなかでも、市場がきちんと機能していないことを、スティグリッツは問題視していることをよく理解したい。




この数年間の経済の低迷について、金融バブルの崩壊が原因だと考える向きが多い。

市場は常に正しいと勘違いし、市場参加者にどんどん好きにやらせてきたわけだ。

その結果、ソブリンを脅かすほどのバクチの負けがたまってしまった。

実はこれがサブプライム問題から欧州債務危機までの構図だ。




スティグリッツは、本書で、市場の透明性が低下していることや、情報の非対称性が利用されていることを指摘している。

これは正しい。

市場が歪んでいればいるほど、バクチの勝率は上がってくる。

歪みを理解していない者から、富を巻き上げることができるからだ。




ボルカールールやバーゼルⅢなど、世界は金融機関への規制を強化する方向へ進みつつある。

これらの規制は、市場の歪みを解消することができるのだろうか?

これらの規制は新たな歪み、バクチのチャンスを提供してしまうかもしれない。

すなわち、皮肉なことに、違った格好で不平等が拡大することだろう。












2012年9月29日土曜日

敬愛なるベートーヴェン



「音楽は空気の振動だが


 神の息吹だ


 魂に語りかける

 
 神の言葉だ


 

 音楽家はもっとも神に近い存在だ


 神の声を聞く


 意思を読み取る


 神を讃える子供たちを生み出す


 それが音楽家だ


 でなければ音楽家は必要ない」










 

 


世界の99%を貧困にする経済

スティグリッツの著作は学生時代から結構読んできたが、
そのなかでも、本作は痛快だ。

日本に住んでいると、アメリカは自由の国だと感じるが、そうでもないらしい。


今回も、やや邦訳のタイトルには困惑するが、内容は一読の価値あり。

ちなみに、『不平等の対価』って感じじゃ、やっぱり売れないのだろうか。。。










ノーベル経済学者がこのように主張している。

「世間一般の人々の見方や、アメリカ人の自己イメージとは裏腹に、アメリカの機会均等性は最低のレベルにあるのだ。」

「現在、アメリカ人の人生展望は、親の学歴と所得に依存しており、その度合いはどの先進国よりも大きい。」


2012年9月26日水曜日

米国でも貯蓄

ウォール・ストリート・ジャーナルにこんな記事が掲載されている。

「貯蓄に励む米国の若者 親世代の失職や住宅差し押さえを目にして」
http://jp.wsj.com/Life-Style/node_518513



日本の若者であれば、理解できるのだが、米国の若者までもが
貯蓄に励むとは驚きだ。


目先、消費を控えて貯蓄を増やすことは安心をもたらすかもしれない。

しかし、これは消費減少⇒企業の売上減少⇒コストカット⇒労働者への賃金抑制、解雇、
という負のスパイラルを誘発しかねない。

まるで、この20年間の日本のように。

米国の家計のバランスシート改善は世界経済の重要なポイントであるものの、
貯蓄の増加では、そもそもの経済の大きさを小さくしてしまうことだろう。

米国発の縮小均衡のリスクか。。。




2012年9月25日火曜日

「大丈夫」??

澤上さん節炸裂の一冊。








仕事を3倍せよと仰る。


「疲れる? 過労死する? そんなガツガツの人生、意味ない? まあ、どう判断するかは本人次第。 しかし、そういっているあなただって、いつかは死を迎えるし、それまでの人生をどう生きるかだけのこと。

 どうせなら、せっかくの命だ、目一杯燃やすのも悪くはないと思うけどね。」



3倍やれれば、そりゃあ、「大丈夫」だと思うのが。。。

2012年9月24日月曜日

あえて苦言を呈すのは、、、


このまま彼と彼の一族とファーストリテイリングのことだけ考えれば、
こんな過激な本は書くべきではない。



「成長しなければ、即死する」

  もう日本は成長しなくてもいいなどと論客が主張するなかで、
  なんて過激なことを。。。


「重要なのは『職人気質』ではなく『商人気質』」

  モノづくり神話が残る日本で、なんて過激なことを。。。


あえて苦言を呈す柳井さんの姿勢から、この国を深く愛し、本気で心配していることがよくわかる。


「現実を視よ」とは彼の大和魂のメッセージである。





米国の家計のバランスシート

世界経済の回復は米国の家計のバランスシートの改善が鍵を握っている。

そのバランスシートの改善の2大ドライバーは金融資産と住宅資産だ。

FRBによるQE3がMBSを購入しにいくのも、この住宅資産の回復を狙ったもの。


9月20日に発表されたFRBの資金循環統計からは以下のことが読み取れる。


・純資産は3四半期ぶりに減少。

・2Qは1Q比、約$300bln減少。その結果、$62.7tlnへ。
 これは「微少」と評価してよいだろう。

・住宅価格は上昇。金融資産が下落。
 

2Q比でみると、現在の株価は上昇しているし、
足元の住宅の回復、およびこれからのQE3を考えると、
米国の家計のバランスシートの回復が期待できるといえよう。

2012年9月23日日曜日

天才を愛するということ

アメリカ・モダンアート界のスターであり、実在した天才画家ジャクソン・ポロック。

そして、まだ彼が売れていないころから支えてきたリー・クラズナー。


「NY、グリニッジのアトリエで

 彼女は何も言わずブラウスのボタンを外した・・・。

 それがあまりにも切なく、

 あまりにも哀しく、
 
 その分豊穣な恋のはじまりとは気づかずに・・・。」





ジャクソン・ポロックを知らなくてもいい。

この2人の哀しい物語をみてほしい。



天才とは狂気を隠し持っている。

そんな天才を愛していくことは、かくも苦しいことなのか。






2000年アカデミー賞受賞の作品。

『ポロック 2人だけのアトリエ』




ありったけの革命的情熱をこめて、きみを抱擁する



『チェ・ゲバラ伝』のあとがきから著者のメッセージを紹介。



「子供たちあての手紙に書いたように、

自分が信じたように行動し、

自分の信念に忠実に生きること、

チェはそれを身を持って実証してみせた。

不正と無気力の横行する社会においては、

そういう生き方はドン・キホーテのように見えることも、

チェは知っていた。」





2012年9月21日金曜日

次の成長を追い求めず、既存の事業を守っていくだけの企業は、穏やかに死んでいくことだろう

ボストンコンサルティンググループの有名なBCGマトリクスを再考したい。


成長性とシェアで事業を4つに分類する。

スター:成長性が高く、シェアも大きい事業

キャッシュカウ(カネのなる木):成長性は低いもののシェアが大きく、安定的なキャッシュをもたらしてくれる事業

クエスチョン(問題児):成長性は高いが、シェアが低い事業

ドッグ(負け犬):成長性が低く、シェアが低い事業



この分類でいったときに、キャッシュカウがあれば、当面のビジネスは安泰だ。

しかし、成長を期待できない企業になってしまいかねない。

といって、スターは突然変異で生まれてくるわけではない。

自らの強みを活かしながら、成長を追求しようとするならば、

キャッシュカウを生け贄にすることが有効ではないか。



これには大きなリスクがある。

キャッシュカウを自ら犠牲にしたからといって、スターが育つ保証はなにもない。

ただし、成長性に乏しい事業にかけていてはいけない。

と、同時にバクチいけない。

スターには生まれてくる必然性がなくてはいけない。

それは己の強みの延長線にあるはずだ。

つまり、キャッシュカウのなかにヒントがある。

なぜ、その事業はキャッシュカウになりえたのか。

キャッシュカウが己の強みを教えてくれる。



この場合、キャッシュカウと未来のスターはカニバリのリスクがでてくる。

多くの企業がここでためらってしまう。


カニバリは必然だ。


成長するために、いままでのキャッシュカウを捧げよう。


次の成長を追い求めず、既存の事業を守っていくだけの企業は
穏やかに死んでいくことだろう。





2012年9月20日木曜日

日銀総裁が注目する為替⇒為替レートそのものではない

9月19日、日本銀行は追加緩和を決定。

株式も為替も激しく反応した。

その為替について、記者会見で白川総裁はこのようにコメントしている。


「為替レートそのものではなく為替の動きが日本の景気物価情勢に先々どのような影響を与えていくかについて十分見極めてその上で判断」


その上で、今回、市場の予想を超える程度の緩和を実施したのだから、
彼らは景気判断に関して、かなり慎重な見方を強めたものと想像される。

ここもと、為替に関しては、さほど深刻な円高になっていたこともあり、
このような日銀の判断については、丁寧に解釈していく必要があるだろう。

2012年9月19日水曜日

日本株は大幅アンダーウェート

メリルリンチによる9月のファンドマネージャー調査によると、グローバル機関投資家の差し引き23%が日本株をアンダーウェイトにしていると回答したそうだ。

また、世界の主要株式市場で日本株がもっともアンダーウェイトにされている。

円相場が「過大評価」と考えている回答者が68%。


***********************************

すなわち、円相場の水準が修正されれば、
この大きなアンダーウェイトの解消の買いが始まるということだろう。









バイトマン独連銀総裁の矜持

最近のECBによる積極的な対応に対し、独連銀が反対していることが報じられている。

そのバイトマン独連銀総裁が昨晩もこだわりの発言をしている。



・中銀が何もないところから無制限にマネーを創出することができるとしたら、価値を保全するのに十分な希少性をどうやって保証できるのか

・長期的な害悪の可能性が極めて高いと分かっていながら、短期的な戦略的余地を得るために中銀の力を乱用したくなる強い衝動にかられることはないだろうか。こうした誘惑は現実のものだ。マネーの歴史の中でこの誘惑に屈した例は多い

・国家の資金ニーズが大きい時に政府が中銀をコントロールすることはしばしば、マネーサプライの過度の拡大につながり、その結果としてインフレによるマネーの価値低下をもたらしてきた

・中銀の独立性は比類なき特権であり、それ自体が目的ではなく、金融政策が何にも妨げられることなくマネーの価値安定に集中するための信頼性を確立するものだ




平時であれば、これらは正しい。

ただし、いまは平時ではない。

いまは、ユーロ圏の「ゆがみ」を正常化するのが、

ユーロの価値を守る唯一の手段ではないだろうか?

2012年9月16日日曜日

ノマドライフ

印象的なメッセージをいくつか引用しよう。


・社内では優秀だけれど、それはあくまで「よくできた会社の仕組みをベースに結果を出す」という能力。

P68


・「趣味を仕事にしよう」
 「好きなことを仕事にしたい」

 時折、こう言う人がいますが、わたしは「ちょっと違う」と思っています。

 そうではなく、垣根をなくすという考えのほうが、大事だと感じるのです。

 これも仕事だしこれも遊び、といった具合です。  

 P80



・「なにもかも効率優先でいたら、つまらない人生になる」

 そのたびわたしは、「ああ、勘違いをしているな」と、残念でなりません。

 わたしが思うに、効率的であるべきことすべて効率化したとき、
 はじめて自由が生まれます。

 効率的であるべきことまで非効率にやっていたら、どんどん時間がなくなり、
 自由は遠のいてしまいます。

 P146


・わたしはもともと朝型ですが、早起きは人生の重要なスキルだと思っています。

 P163


・一番いけないのは、不安だからといって何もしないこと。
 
 何も調べず、何も考えず、何も行動に移さず、ただ不安を募らせて足踏みしていたら、

 毎日が無為に過ぎていきます。

 P171


・いつも自由で、とらわれず、何にも依存せず、馴れ合わない心のあり方。

 仕事と遊びの区別をつけず、クリエイティビティや効率性、思考の柔軟性が向上し、
 
 それがいいスパイラルになる人生。

 P172


 



わたしはべつのだれかである


 I is another.   Rimbaud, Arthur


「スージーに教えられて

フランスの象徴派の詩人、アルチュール・ランボーの詩を読むようになった。

これも大きなことだった。

そして『わたしはべつのだれかである』という題の彼の書簡を知った。

このことばを見たとき、鐘が一気に鳴りはじめた。

ぴったりのことばだった。

どうしてもっとはやくにだれかがそう言ってくれなかったのかと思った。」




2012年9月15日土曜日

やっぱり! 株は上がるぞ

さわかみ投信の澤上篤人さんの新著「やっぱり!株は上がるぞ」。

「41年の投資人生で、今ほど自信を持って言い切れるときはなかった!」と。

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同意する論点が多いと同時に、気をつけるべきポイントがあるように感じる。

<同意する論点>

・「預貯金で安全確実に」は、いずれ泣きを見る

・日本経済は実力を出せていない

・機関投資家のレベルは高くない


<気をつけるべきポイント(私見)>

日本の株が魅力的な投資対象であることには同意する。

ただし、残念ながら、衰退していく企業が多いことも事実である。
世界経済には構造変化が起こってしまっている。
その変化に対応できていない企業の株は買うべきではない。

著者が指摘する「売り圧力」で売られている株もある。

従って、構造変化に適切に対応し、大きな企業価値があるにもかかわらず、
「売り圧力」で株価が低迷している企業、もしくは、その企業価値が
世の中に理解されていない企業を発掘することが重要である。

つまり、しっかりとした銘柄選択により、
株を資産形成の中核にすることが正当化される。


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著者はこの著作のなかでも「個別企業を見よ!」と指摘しているし、
アクティブファンドの大将として、銘柄選択のプロである。

ただ、この本の中では銘柄選択の重要性がやや薄いように感じられたので、
あえて指摘しておきたい。


最後に、著作からの一節を紹介しよう。

「いつの時代でも、富を創造し豊かな社会を築いていくのは事業家と投資家のみである」







あとで読む




2012年9月14日金曜日

セントラルバンカーと財政ファイナンス

9月3日のドラギ総裁の発言があちこちで報じられている。

これは欧州議会議員との非公開会合でのものと言われている発言
(非公開のはずなのに。。。)


「長期債を購入するなら、われわれは非常に微妙な立場になる。しかし、市場の短い部分、

償還までの期間が1年まで、2年、あるいは3年であっても、これらの期間の債券はたやすく
満期を迎える。したがって、われわれが行うことの中に金融政策で財政をファイナンスする
ような効果が仮にあるとしても、それはほんのわずかなものでしかない」


中央銀行のバンカーとしてすごい発言だといえよう。

中央銀行のバンカーは、その本能として財政ファイナンスを回避したがるものだ。

ただし、その使命、すなわち通貨価値の保全のためには、このリスクをとりにいくことを明言している。

現実を冷静に見据え、必要なことを決断できる。さすがドラギ総裁。


量的緩和ではなく信用緩和

9月12日・13日のFOMCの結果して新たな金融緩和が発表された。

内容は以下の通り。


(1)MBSの追加購入(月間400億ドル)
(2)ツイストオペの継続
(3)時間軸の延長(2015年半ばまで)



世間では、これをQE3と呼んでいる。


ただし、QEとはquantitative easingのことである。
これは、マーケットに対してマネーの供給量を増やすことを意味する。
別の表現をすれば、中央銀行のバランスシートを拡大させるということだ。


今回の金融緩和ははたしてquantitative easingなのだろうか。

本気でquantitative easingしたいのであれば、(2)のツイストオペなどせずに、
米国債を単純に購入していけばいい。
ツイストオペの形にすることで、単純なマネーのばら撒きには配慮しているようにみえる。
(1)MBSの購入のところは、たしかにマネーの供給を増やす面もあるが。

この組み合わせが目指しているのは、バランスを考えた上での
credit easing(信用緩和) だと解釈したほうがいい。


金融危機で毀損した米国の家計のバランスシートの回復はまだ遠い。
ここの回復を促すために、FRBはcredit easing(信用緩和)で、
より積極化していこうとしているのだ。


言葉通りのquantitative easing(量的緩和)は以下の観点から実行が難しい。
 ・米国の政治情勢
  (共和党は量的緩和に否定的。ロムニーはバーナンキを再任させないとまで明言している)
 ・資源価格の動向

そういう意味では、今回の緩和は非常にうまいところだと評価できよう。


今回の緩和でもなお、米国の雇用が改善しない場合、
そのとき、まだバーナンキが議長であれば、
真のquantitative easing(量的緩和)が発動されるのではないか。

ただし、言葉通りのquantitative easing(量的緩和)は深刻なインフレをもたらすだろう。
その場合、グローバルマクロに対する処方箋は非常に困難なものになる。





2012年9月13日木曜日

ユーロ問題への偉大な一歩


ドイツ連邦憲法裁判所がESM(欧州安定メカニズム)に対して合憲の判断を示した。

これを受け、ESM が10 月8 日にも発足する見通しとなった。

あとは、スペイン自身がEFSF・ESM に対する支援要請を決断すればいい。


実際、スペインのラホイ首相がECBの新しい国債買入れ(OMTs)による支援(EFSF/ESMへの支援申請)を検討との報道もでてきている。



これって、ユーロの未来を考えるときに非常に重要だ。

国家が財政の主権の一部を「意思」をもって委譲する意味があるからだ。

ユーロは単一通貨と単一の金融政策というところに対し、財政が各国にとどまっていたため、そこがアタックされている。


欧州債務問題自体は、今後、数年かけて、財政を収斂、できれば一本化させていくことが、その解決の道だ。


この構図から考えると、今回のスペインの決断は、その第一歩として評価することができるだろう。



Chromeでの拡張機能のインストール手順

かつてはChromeの下のほうにダウンロードされたファイルが表示され、
「処理を続けてもよろしいですか?」⇒「続行」という手順で簡単にインストールできた。


しかしながら、最近はセキュリティのためかポリシーが変わったようだ。

「拡張機能、アプリケーション、ユーザースクリプトはChromeウェブストア以外から追加できません。」とのアラートが提示されるようになった。

詳細の情報を求めると、この説明にたどりつく。

********以下引用******************

他のウェブサイトからの拡張機能の追加

Google では、より安全にウェブを閲覧できる方法を常に追求しています。そのため今回、Chrome ウェブストア以外からブラウザに拡張機能を追加する方法を変更しました。以前は、どのウェブサイトでも、ブラウザに拡張機能を追加するように指示することができました。しかし、Google Chrome の最新版では、[拡張機能] ページを通じて拡張機能を追加することにより、これらをインストールするようにユーザーが Chrome に明示することになります。

変更した理由
ウェブ上でのユーザーの安全を確保するため、ウェブストアにある拡張機能はすべて、Google のアナリストとエンジニアのチームが詳細に調査しています。このチームは、悪意のあるアプリケーションや拡張機能を検出して、ウェブストアからインストールされるのを阻止することを使命としています。他のウェブサイトから指示される拡張機能のセキュリティを、Google が保証することはできません。たとえば、オンライン ハッカーが、悪意のある拡張機能のインストールを自動的に起動するウェブサイトを作成することがあります。こうした拡張機能は、ユーザーがウェブに入力する情報を秘密裏に追跡するように設計されていることが多く、ハッカーはその情報を悪用することができます。
今回のインストール プロセスの更新により、拡張機能のインストールをウェブサイトが自動的に起動することはできなくなり、Chrome に追加する拡張機能のユーザーによる管理が強化されました。


********ここまで引用*****************

しかしながら、自分の使いたい拡張機能がChromeウェブストアに登録されていないケースだってあるので、途方にくれることになる。

そんななかでの対応方法を紹介したい。




1.信頼できるウェブサイトか判断した上で、拡張機能のファイルをダウンロードし、
  デスクトップ等にいったん保存する。

2.Chromeのツールバーの右端のほうにある「レンチ」のアイコンをクリック。
  工具みたいな絵のやつ。

3.「ツール」のなかの「拡張機能」をクリック。これで「拡張機能のページ」を開ける。
  これまでにインストールした機能も一覧できるページ。

4.パソコンに保存した拡張機能のファイルを、3の「拡張機能のページ」にドラッグする。
  このドラッグというのがポイント。
  ウェブストアから検索するのではない。

5.拡張機能の許可リストを確認して、「インストール」をクリックする。



このようにやれば、無事に拡張機能を自分のChromeに登録できる。

ただし、信頼できるウェブサイトかどうかの判断はくれぐれも慎重に。


2012年9月12日水曜日

さっさと不況を終わらせろ

2008年にノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマンの著作。





タイトルこそ軽い感じがするが、中身は硬派。

最近はケインズ型の財政出動の評判は悪いが、
クルーグマンは思い切った財政出動の重要性を指摘している。

日本の場合、国債の発行残高が非常に大きいため、
欧州債務危機の追い風もあり、緊縮/財政再建/消費税増税、
といった方向に進みつつあるようにみえる。

はたしてそれでいいのだろうか?

昨今、日本を代表する企業の収益の低下が目立つが、
その遠因はこの長引く不況だと思われる。
不況期には、イノベーティブなビジネスが生まれるよりも、
目先のコストカットに意識がむかいやすい。
そうしているうちに、総取りされてしまっているようにみえる。


この円高が示すように、日本の財政にはまだ信頼が残っている。
時間があるうちに、思い切った財政出動で、さっさと不況を終わらせたほうがいい。
回り道にみえるが、財政再建もそのほうが早いだろう。

アインシュタインによる「狂気」の定義

かの有名なアインシュタインは「狂気」をこう定義したという。

「同じことを何回も繰り返し、異なる結果を期待すること」。

いろいろなことにあてはまりそうではないか。


たとえば、「選挙」。。。?

2012年9月11日火曜日

尾崎豊さんの創作ノート

日経ビジネス・アソシエのノート特集の号で、尾崎豊さんのノートについて語られている。

語り手は、担当プロデューサーだった須藤晃さん。

そこでは「十七歳の地図」の一節「人波の中をかき分け、壁づたいに歩けば」について、このようにコメントされている。

****以下引用****

普通、「壁」という言葉からは、乗り越えるとか、ぶち壊すという連想をする人が多いと思います。

でも彼は違った。

この少し前に2人で「乗り越えられないものがあれば、時には妥協も必要かもしれない。だけどどこかに穴がないかと考える。そうやって人は生きていくんだよね」という話をしていたんです。

それを「壁づたいに歩く」と表現したことに、僕は本当に驚いた。

****引用、ここまで****


尾崎豊さんが言葉を紡ぐエピソードがほかにも紹介されている。




自分のメッセージを伝えるための言葉選びのヒントがみつかるかもしれない。





米国の『財政の崖』とiPhone 5

米国経済の先行きとしては『財政の崖』が懸念されている。

大型減税の失効などの恐れがあり、米国景気に急ブレーキをかける可能性がある。

先般の米議会予算局(CBO)の試算によれば、その規模は5000億ドルに迫るという。


一方、JPモルガンが興味深い指摘をしている。

アップルのiPhone 5の販売が、米国の第4四半期の年率GDPを0.5%も押し上げるというのだ。

恐るべし、アップル。

もはや、米国の景気まで左右する存在になってしまった。

2012年9月10日月曜日

ドラギ・マジック


スペインやイタリアのCDSは年初来の水準まで回復。

イタリアは結構頑張ってるけど、スペインなんて実態は大変な状態。

ECBが面倒みてくれるで”あろう”こと以外、何もいい材料なんてない。

それなのに、市場をここまでリードできるドラギ総裁ってほんとにすごい。


本能としてはユーロをショートしたいところだけど、

お上に逆らってはいけません。


目先としては、12 日の独憲法裁判所(=合憲なんだと思う。つまり、ユーロはショートできない)、
とオランダの選挙(=こっちは荒れる材料にはなりうる)に注目か。

ただ、選挙の結果にベットするというのは、博打みたいなもので、マーケットに対峙する姿勢としてはあまり好みではない。

狙うとしたら、次のスペインの格下げを受けた強制売却の嵐を、ECBが本当に受け止められるのかどうかではないだろうか?


2012年9月8日土曜日

ECBの強い『意志』

今回のECBによるプログラムは、「アウトライト・マネタリー・トランザクションズ(OMT)」と名付けられた。

購入対象は償還までの期間が1-3年の国債で、既発債で残存期間がこれに当てはまるものも含まれる。

・購入後は不胎化措置を実施し、通貨供給量への影響を完全になくす。
・ECBは購入した債券について優先債権者とはならない。


こんな特徴が注目されている。

ただ、もっと大事なポイントがある。


ドラギ総裁は政策決定後の記者会見で、この購入プログラムは「国債市場のひどいゆがみの是正を可能にするだろう。ゆがみは主として、ユーロが逆戻りし得るとの投資家の根拠なき懸念に起因している」と説明していることだ。


マーケットでは、時々、「根拠なき懸念」に悩まされ、あとから振り返ると異常値しか評価できないところまで価格が変動することがある。まさに、今次、欧州の債券市場で起こっていることだ。疑心暗鬼のなかで、とりあえず、保有しているポジションをおりたい、という心理のなかで南欧の債券が売り込まれている。


今回のは、ドラギ総裁率いるECBが強い『意思』をもってして、その「根拠なき懸念」を解消させにいくというプログラムだ。欧州債務問題とは、財政をいかに統合させていくかが重要なので、本質的な解決にはまだまだ数年かかることだろう。ただ、時間がかかるにしても、その解決に向けての『意思』の確からしさが確認されていけば、この数年間のような「根拠なき懸念」はおさまってくることだろう。


今回のECBによるプログラムはそれに向けた強力な武器だと評価できることだろう。


2012年8月19日日曜日

電力債の担保廃止がもたらすもの

電力債の担保廃止がもたらすもの。

これって、結局、電気料金増加だ。


http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS18007_Y2A810C1MM8000/

政府、電力債の担保廃止検討 原発賠償の円滑化狙い



一見、国民のために、電力会社の権利をとりあげようとしているようにみえる。


でも、電力会社って、莫大な資金を調達しつづける必要があり、


そのために金利を払う宿命だ。


あたりまえだが、担保が廃止されれば、資金の出し手からみれば、


リスクが高まるのだから、その分、高い金利が要求される。


でも、この高い金利のコストは電力を提供する原価に算入されるわけだ。


つまり、我々が支払う電気料金があがるだけだろう。

2012年8月12日日曜日

"THE BOX"のメッセージ


邦題「運命のボタン」。


原題だと「THE BOX」。

意味深な内容紹介とキャメロン・ディアスに興味を覚えてみてみた。

このアマゾンのレビューをみてほしい。






ここまで賛否両論になる作品も珍しい。

が、経験上、賛否両論の作品こそ、掘り下げてみるといろいろわかってくるものだ。

ワタクシとしても、この作品を単純には否定できない。



途中でSF色が強くなるのはなぜだろう?

数多くの「伏線」らしくものが散りばめられており、それが発散しいるようで、
一方で、つながるものも多い。

SF色の意味や伏線の意味などを捉えることができると、
作品のメッセージが理解できるような気がする。


原作はこれ。






これとの違いはすごく大きい。

この違いにメッセージのヒントがあるかもしれない。





2012年7月29日日曜日

スマート名刺管理  高速カラースキャナセット






自炊の世界で圧倒的な人気を有するScan Snapをこれまでは使っていた。

Scan Snapには「名刺ファイリングOCR」という専門の機能がある。

ただ、本商品のほうが優秀かも。

この手の商品は

(1)スムーズに名刺を読み取ることができるか?

(2)読み取り後のOCRの手修正は少ないか?


双方の観点から、本商品を今後のメインにしてもいいだろう。

2012年7月22日日曜日

ムーラン・ルージュ:照れ隠しをしながらの、すごく純粋な恋物語


高級娼婦二コール・キッドマンと貧乏作家ユアン・マクレガーが1899年のパリのキャバレーで出会う。



最初は、ムーラン・ルージュという舞台に興味を持ってみたのだが、
ぐいぐい引き込まれる。

ただ、実はムーラン・ルージュではなくていいのだと思う。
よく考えたら、エルトン・ジョンとかポリスとか、時代背景は
確信犯的にめちゃくちゃな音楽。
パリなのに、英語だし。
これは派手な衣装や演出で照れ隠しをしながらの、ものすごく純粋な恋物語だ。







2012年7月12日木曜日

「スペインの米国化が進んだ」

掲題は本日リリースされた北野一氏のレポートのなかの一節だ。

レポートのタイトルは「ユーロ圏は日本化するか」。

北野氏は「名目金利の収斂を受け、スペインの実質金利は
2000 年代半ばにマイナスに低下した。
スペインで住宅バブルが膨らんだ要因であろう。」と指摘。

スペインのバブルを南欧の陽気な国民性ではなく、
国民の経済合理性に原因を見出している指摘といえよう。


2012年7月3日火曜日

7/4 日本KFC創業記念 フライドチキン食べ放題

創業日のイベントとして、7月4日、全国362店舗で、
フライドチキンの食べ放題が実施される。

ただし、よくよくルールを確認する必要がある。


・料金:1200円

制限時間45分

・最初に以下のものを食べるのが条件
 
   「オリジナルチキン」3ピース、
   「フライドポテト(S)」1個
   「ソフトドリンク(M)」


これって、結構なボリュームじゃない?

これだけ食べたら1030円。

あれ?

この企画の1200円とそんな変わらないじゃん。

よほどの大食いじゃないと、お得じゃないよね。。。


2012年6月27日水曜日

九州じゃんがらラーメン 原宿店

今日は国立代々木競技場でイベントがあったので、その帰りに何を食べるかが
重大なテーマだった。

なにせ原宿である。

おしゃれなお店はたくさんあるだろうが、こちらはとにかく
夜までもつように満腹になりたいわけだ。

なので、連日続いてしまっているが、ラーメンがいい。

原宿駅の付近にどれくらいラーメン屋があるのだろうか?

観で入ってみたのが、この九州じゃんがらラーメン。

1階と2階があるのだが、驚いたのは1階と2階でメニューが違うこと!

お店の前にでていた看板のメニューを1階で注文したら、
それは2階に行ってくれ、と言われてしまった。

最近のラーメン屋は難しい。。。。

2012年6月24日日曜日

本田直之式ハッピーワークスタイル






サブタイトルの「秘訣はiPhoneとMacの連携にあり」という部分に惹かれて読んだ。

ただ、内容的にはiPhoneとかクラウドのツールのところは
いまや一般的になってしまっている感が多かった。

むしろ、プレゼンの考え方の部分が注目か。

ほかのプレゼンの本でも指摘されていることが多い内容だったが、

キーノートの使い方にからめて説明されていたので、著者の主張が
よくわかる。

例えば、「スライドの中に文章を書いてはいけない」

分かっているけど、ついつい文字数が多くなってしまうもの。



極めつけはこれか。

「単位を書かずに数字だけを載せておく」

ここまでやるのか!



本人限定受取郵便物

「本人限定受取郵便物到着のお知らせ」なるものがきた。

郵便局の支店で保管しているらしい。

宅急便などののりで配達を申し込もうと思ったら、

なんとネットではできず、直接電話で申し込むらしい。

しかも、フリーダイヤルではなく普通の有料の番号。

いまどき珍しいくらい不便だ。

で、素直に電話をかけてみるのだが、「ただいま混みあっており、しばらくお待ちください・・・」

というアナウンス。。。

しつこいけど、これ、有料。。。

イライラすることに、つながるまでに3回も電話するはめになった。



さらに、さらに、、、

受付の人につながってからも、配達の希望の日時を確認だけすればいいと
思うのだが、誕生日やら電話番号やらいろいろと聞いてくる。

なんで、郵便物を配達するのに、誕生日が必要なんだ??

で、このやりとりでも数分。。。

この電話代、なんか納得のいかないコストだ。



しかも、そもそもの本質論として、
本人確認は郵便を届けにきたときに相対でするべきだと思うのだが。。。



2012年6月21日木曜日

絶対値と相対的な評価

日経ビジネスで「スマホ料金、使った分だけ」 という記事が掲載されている。

これって、絶対値と相対的な評価を混同している。もしくは、あえて誤魔化している。

通信料で1980円というと、一見、絶対値として安く感じる。

ただ、昨今、500MBでまかなえる情報なんて、たかがしれている。
そう考えると、500MBで1980円というプライシングは実は割高だ。

例えば、こういう会社の株をどう評価するだろうか?

株価は30円。ただし、PERは100倍。

こういう株を買う投資家にはならないよう気をつけよう。

2012年6月19日火曜日

ワイルドターキー 12年



ワイルドターキーはバーボンのなかでも特に香りがいい。

そんなワイルドターキーの12年ものは一層すごい。

12年ものは芳醇なワインを想起させる豊かな香り。

そしてワインでは感じられないようなコクがある。





2012年6月18日月曜日

ラーメン二郎 品川店

今日は久しぶりにラーメン二郎に挑戦した。

店舗は品川。

いつの間にか改装されて、少しだけきれいになっていた。


ただ、そのラーメンは相変わらず凶暴。



画像のように圧倒的な戦闘力!

三田本店を上回る量の野菜が攻めてくる。

なんとかかんとか完食。

また体調のよいときに挑戦しようと思う。

パリのwifi事情(2)

パリの街中では、wifiの電波が飛びかっているが、
IDなどを登録しなくてはいけないものが多い。

そんななか、パリのシャルルドゴール空港のものはお手軽だ。

空港につくとiPhoneでwifiの電波をばっちりと受信できる。
ここでは15分のみながら、とくに登録などをすることなく、
無料でwifiを使用できる。



safariで何か検索などを使用とすると、aeroports de paris という
ページが表示されるので、そこの下のほうに入り口がある。

利用規約の確認にチェックを入れたらアクティブになるのがポイントだ。

飛行機に乗るまえに、ニュースやメールをダウンロードしておこう。

パリのwifi事情(1)

海外でiPhoneを使うとホントに便利だ。

mapがあるだけで、街歩きがスムーズになるし、
ショップや交通機関を調べるのにも便利だ。

ただ、この程度の利用のために日本のキャリアで
海外のパケホーダイを準備していくのもコストが高いし、
ましては現地でsimを調達するというのはハードルが高い。

それくらいの軽いネットの使い方だと現地のwifiをいかに使うかが
ポイントになるだろう。

先般、韓国に行った際には、街中のあちこちでwifiを無料で使えた。

パリはどうか。

パリにもwifiは飛び交っているのだか、こちらは会員になったり、
アプリのインストールを求められるものが多い。

フランス語のページで何かの作業をするというのは
心理的なハードルが非常に高い。。。。

2012年6月9日土曜日

クラウドへの変化自体を楽しもう




タイトルは「iCloudとクラウドメディアの夜明け」とあり、
アップルに関する本かのような印象を受ける。

しかし、中身はむしろソニーの例にフォーカスしながら、
タイトル後半の「クラウドメディア」の過去、現在、
そして未来を語る内容だ。

日本では電子出版において著作権や印刷業者の観点から議論がなされているが、
著者は、クラウドが利用者だけではなく、コンテンツの提供者にとっても
利があることを明かしている。

コンテンツがダウンロード型からクラウド型に変わることで、
かくも豊かなライフスタイルを提供しうるとは驚きである。

この論点について、深く考えなくても、知らないうちに
便利になっていくことだろう。

ただ、この変化の構造を理解していくこと自体が、
おおいに楽しめるコンテンツになるのではないか。

2012年6月5日火曜日

Xiデータの通信量の考察

Xiデータは10月以降、7GB以上使用すると速度制限がかかる予定だ。

それまでは好きに使っていればいいのだろうが、自分の使用量がどの程度なのかを知っておきたいもの。

その量に応じて、10月以降の通信手段の確保を検討しなくてはいけない。

ちなみに、ワタクシの場合、このような結果となった。

3日でこんなになるとは、、、、


2012年6月3日日曜日

ドコモのBF-01Dを買った!(1)

5月のドコモのキャンペーンを活用して、BF-01Dを購入した。 「(1)MNPによる月々サポートの増額」と「(2)プラスXi割」を活用することにより、 とてもお得に利用できる。

















(1)MNPによる月々サポートの増額 

モバイルルーターってデータ通信のイメージだが、いったん音声扱いでMNPができる。 ドコモの場合、5月はMNPに対して、月々サポートを大幅増額していたので、 この恩恵を受けられるのである。 BF-01Dの場合は月に3360円もサポートされるのである。

 (2)プラスXi割

 別途ドコモの回線があれば、プラスXi割も利用できる。 ただし、これにはFOMAかXi回線かで少し条件が違うので注意が必要だ。 音声契約でMNPから契約したしたものをデータ専用の契約に変更。 これに別のドコモ の回線を1回線目としてセットすることでプラスXi割が成立する。


 料金のイメージはこうなる。

 BF-01D: 3980円(データ回線の費用)+525円(モペラ*1)-3360円(月々サポート)+5円(ユニバーサル料)=1150円

 この金額でモバイルルーターを利用できるなら、とてもお得だろう。

 *1モペラには現在、このような割引もある。  http://www.mopera.net/campaign/free_charge.html

2012年1月2日月曜日

炙り鮨處 朱雀

おすすめモニターご紹介
炙り鮨處 朱雀
謝礼:飲食代金の50%
(上限7,000円)
ジャンル:和食
エリア:恵比寿・代官山・中目黒
魚を炙り旨味を閉じ込める。そのためには素材にこだわり、仕事にこだわります。
広尾散歩通りを一筋入った静かな住宅地に「炙り鮨處 朱雀」はございます。店内は寿司屋のイメージを覆すような、黒と赤を基調としたフレンチのお店のような雰囲気です。ゆったりとした空間でお奨めの“炙り鮨”をどうぞご堪能ください。もちろん“にぎり寿し”のご用意もございます。